NOCEの家具バイヤーズブログ 2008年07月

NOCEのバイヤーズブログ

2008年7月25日 時代

梅雨明けとともに猛烈な猛暑に見舞われています。
夜になっても気温が下がらず寝苦しい日々が続いています。
夏らしくてとてもいいのですが
どうもこの季節、夕暮れになると切なくなってしまい
アルコールの誘惑に勝てません。
まだ当分続きそうです。

来週、3タイプまとめてデザインしたソファがリリースされます。
ネーミングは[70’S][80’S][90’S]と少し変わったものにしました。
50年代、60年代は、「3丁目の夕日」など最近よく取り沙汰されていますが、
70,80,90、と少し中途半端に取り残されてしまっているように感じます。

70年代。

高度成長期の真っ只中です。
日本独自の文化が育ちはじめた時期ともいえます。
マクドナルドの初出店、
初の高層ビルである京王プラザビルの完成、
大阪万博、
札幌オリンピック(ジャンプで日本が金、銀、銅を独占)などが前半でした。

中盤になるとぼろぼろのGパンをはいて長髪で街を歩き
「今の若者は」と揶揄されたのもこのころです。
青春ドラマが流行り(今の「ルーキーズ」のようなもの)
青春という言葉自体が一人歩きをしていました。

一方、暴走族も全盛期を迎えていました。

サザンオールスターズが学生バンドで
下北沢のライブハウスに前座で出ていました。

フォークソングとよばれるものが流行りました。
神田川沿いの3畳一間の小さな下宿に
彼女とふたりで寄り添うように暮らした日々を
あの頃はなにも怖くなかったと懐古していました。
学生街の喫茶店に集う若者が就職のために髪を切って
「もう若くない」と社会に迎合する自分を彼女に言い訳していました。
社会がどんどん変化していき、
ただ流されて行く生き方に不安を感じていました。
アイドル全盛時代といわれたこの年代も
絶頂期であったアイドルグループが突然
「普通の女の子に戻りたい」と解散してしまい終焉を迎えることになりました。
幸せそうに見えた家族も実はそれぞれがバラバラで
お互い嘘をつきあって演じていたことがわかってしまうのですが、
象徴であるマイホームが水害で流されるなか
アルバムだけが残ったのもこの年代でした。

時代という歌がヒットしました。
70'.jpg






70’sソファ 3人掛け¥55800
※2人掛け¥44800もあり。
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  1. 2008/07/25(金) 06:37:03|
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2008年7月18日シフト

まだ今日現在、梅雨は明けていません。
窓の外は台風7号の影響か真っ黒な雲におおわれ始めています。
雷やまた強烈な雨にでもなるのでしょうか。
個人的にはこのざわざわした嵐の前の雰囲気、
嫌いじゃないです。
明日からは晴れが続きそうなので梅雨明けも間近でしょう。

L400ユニットとして親しまれていた商品が
やむなく中国の工場閉鎖とともに販売中止になってしまっていたのですが、
他国で同じものを作れる工場を見つけ
再来週から販売を再開できることになりました。
若干ニュアンスが違いますが、
まず殆ど同じだといえます。
そしてなんと価格は、25%値下げされます。
この値上げラッシュのなかで海峡、ちがう快挙といえます。
それでもこの事は上司にあまり評価されません。
当たり前だといわれています。
バイヤーは売れる物をもってくるのが普通だからです。
このため売れないものをもってくると
風当たりは何倍にも強くなってしまうのです。
無遅刻無欠席の人が、たまたま2回くらい欠席すると
「またか」と言われるのと同じです。
ちなみに僕はNOCEで優等生といえませんが。
※写真は旧L400ユニットです。
新商品の仕様は変更となる場合があります。
L400.jpg 安くなった本当の理由は
僕の努力だけではありません。
もともとこの商品、
中国で生産されていたものが
原材料や人件費の値上がりなどで
その工場自体の運営が出来ずに
廃業してしまい
NOCEも販売をあきらめざるをえない状況でした。
この間、中国の工場の人に聞いた話では、
結構「中国の家具工場マズイことになっている」とのことで、
去年一年で7000件の工場や会社が閉鎖され、
今年はさらにそれを上回るのではないかとのことでした。
そういえば最近、工場の出荷の遅れが目立ってきています。
世界の工場だけに心配です。
今回、たまたま仲のいい工場にうまくシフトできたのでラッキーでした。
本当はこれもバイヤーの腕だといいたいのですが。

ちょうど今週そこの工場のセールスウーマンが来日して
雑談にヴァカンスはどうするのかという話題になりました。
彼女は南の島のリゾートに行くそうです。
直径1キロくらいの島で真中が山のように盛りあがっていて、
簡単にのぼれる頂上から四方グリーンの海が望めるそうです。
そこの海岸前の静かなコンドミニアムに泊まるとのことでした。
「僕も小さな島のスパでリラックスして、
近くの丘のうえのレストランで夕日をながめながらシャンパンを」
と言ったら「It’s terrific !」(とてもすばらしいわ)と感激していました。
それでもそこが本当は、「青い海と静かなリゾート」とかけ離れた
江ノ島と材木座のピザ屋だとは彼女は知りません。

この事を冗談で受けてくれると思い上司に報告したら、
この大変な時代によくそんな余裕があるものだと言われ、
「そんなに南の島がいいなら、無人島にシフトだ」とまた怒らせてしまいました。
 
  1. 2008/07/18(金) 05:12:13|
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2008年7月11日熟成期間

梅雨も末期になり、激しく雨が降ると突然晴れたり、
晴れていると突然真っ黒な雲に覆われたりと
天気の移り変わりが激しくなってきました。
週末は、晴れて夏らしい天気になるみたいです。

今回は、自分の大失敗について書かなければなりません。
なぜならば、来週からのランプの売り出しについて語るには
これをなくして語れないからです。
しかも、上司やスタッフの皆さん、
また会社自体にも多大な迷惑をかけてしまいました。
本来なら責任をとって退職していなければならないところです。
では始めます。

2年前の秋、香港の雑貨の展示会で
かなり「とんがった」ランプのメーカーと商談しました。
彼らの主要取引先は、
ニューヨークにあるデザイン事務所でした。
センスがすごく良く、しかも価格も安い。
これは当然「買い」なわけです。
しかも当時モノトーンのはやり始めで
とにかく早くゲットしなければというあせりもありました。
担当者と商談を進めていくうちに
「日本は電気に関して規則が厳しいけれど大丈夫か」と質問しましたが、
ソケットからコード、プラグ、スゥイッチにいたるまで
すべてPSEを取得しているから問題ないし、
違うモデルを日本に輸出したことがあるので心配ないということになりました。
その後、もとのデザインに色を変えたり、
変更させたりしてモノトーンのランプの発注をコンテナ一本分したのです。
ここまではなんら問題ありません。
ところが甘かった。
各ランプに対して全て
PSE(電気用品安全法)の取得が義務付けられているのです。
つまり、コードや付属の電気器具がPSEを取得していても
本体自体にそれがなければだめなのです。
ただ届け出をしてシールを貼ればいいわけではないのです。
これはマズイことになったと言ってもメーカーにキャンセルはできません。
メーカーにコードなどPSEテストの証明書のコピーを出してもらっても
本体の証明にはなりませんでした。
経済産業省に相談したところ、
全て安全に関するテストをするしかないということになりました。
一検体あたり十数万かかります。
もう上司に怒られるとかって言う問題を
はるかに通り越してただなさけなくなりました。
それでもここまでは、なぜか希望がありました。
「売れれば百万かかったテスト代も取り返せる」と。
テストの結果がでるまでは。

結果は全て不適格でした。
地獄です。
コンテナ一本分販売不可のゴミです。

商品を愛して選んで、
せっかく作って様々な部屋で灯りをともそうと思って
はるばる日本にやってきたのに誰の目にも触れずに
奈落の底に一直線とはかわいそすぎです。
全て僕の責任です。
また会社にも損害を与えてしまいました。
商品代金を弁償すると廃棄分あわせてもただ働きで1年かかります。
「やめて責任がとれるの」と上司。
本当にいやになりました。

「捨てるのはやはり出来ない」ということになり、
売る方法を模索するためにコンサルタント会社に一任しました。
思っていたより相談料は高額でしたが
売れる方法が見つかったのです。
改良を加え、さらに特殊な器具を購入して
出荷前に一個づつ電圧テストを行うということで。
この器具がまた特殊なだけに高いのです。
PSEの取得も無事終わり、
ようやく販売ということになりました。
倉庫代やPSEの取得にかかった費用は、
商品代金に近くなってしまいました。

商品に申し訳なくて実物を見ることも出来なかったのですが、
少しでも売上の足しにと思い
販売前に友人へのバースデイプレゼントとして購入するため、
本部に取り寄せました。

香港で買付けた時のことを
今までの過程を飛び越えて思いだされます。
結果的に捨てずに販売できて本当に良かったと思いました。

「PSEにかかった費用は、除外して価格をつけていい」と
ありがたいお言葉を上司からいただきました。
もしこの費用をオンしたら絶対売れません。
「2年も倉庫に寝かせておいたから充分熟成したんじゃない」と上司。
「ワインじゃないんで、冗談やめてください」と。
待てよ。
それでも、もとの値段で売るとなると
この2年間の物価の高騰分が除外されるためかなり割安ということになり、
上司の言うことにも一理ありか。
うーん、でも、売れなければ、
物価の高騰もテスト代も言い訳にできなくなるし、
純粋にバイヤーの責任になるってことかァ。
どっちにしてもきついです。
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SL676F.jpgSL668F WH.jpgSL291F BK.jpg







(NOCE各店には週末から一部店舗を除き展示しますが、
全て完了するのは来週なかばになるそうです。)

  1. 2008/07/11(金) 05:06:26|
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2008年7月4日外国人ラッシュ

相変わらず梅雨らしい天気が続いています。
それでも今朝早く雷鳴と嵐のような天候に起こされました。
週末から天気も回復傾向で梅雨もあけるかもしれません。

最近、上司もようやく僕の苦労がわかってきたみたいです。
それは、あちこちであらゆる商品の値上げラッシュのニュースが
毎日流れているからです。
はっきり言って「いまさら」という気がしますが、
去年から「これ本当にマズイですよ」と言ってきたことが
言い訳でなかった事が証明されました。
それでも、
「外部要因のせいにしないで売れる物を死に物狂いで探せ」
というミッションには変わりありません。
上司の風当たりも理解されているにも関わらず日増しに強くなっています。

なにがキツいかと言えば、
原価が上がった価格を商品に転嫁できないからです。
ただでさえ色々な商品が値上げされている中で
固くしまった消費者の財布のひもを解くのは容易な事ではないからです。
こう書くとその財布を開けさせるのが
中目黒の仕事だとか言われてしまうのですが、
事実なのでしかたがありません。
それでもNOCEは、プライスをキープしています。
やむを得ず一部値上げした商品もあり、
これが目立ってしまって上司から責められていますが
全体の5%にもなりません。
それでも「値下げできるものはないの」と聞かれ
「プライスキープしている事が値下げです」
と答えてもあまりインパクトはないようです。

この値上げラッシュは、日本だけのことではありません。
海外のメーカーも同じなのです。
要は、世界の消費者の財布のひもが一斉に締まり始めているのです。
このため、ここのところ海外からアポのメールのラッシュが続いています。
それも「来週会えないか」と過去あり得ないようなスパンの短さです。
ここはチャンス到来です。
アウェーでなくホームで戦えるうえ、
先方も必死なので商品を安くオファーしてくるので
アドヴァンテージはかなりこちらにあります。
外国人ラッシュには、「沢山の人たちが押し寄せてくる」という意味の他に、
「売上を求めて突進してくる」という意味もあります。
このチャンスを活かしてなんとかヒットをと思い緊張しています。

僕がこの外国人突撃隊を迎え撃とうと敵を確認していると、
な、な、なんとこの突撃隊のどさくさにまぎれて
ダンスをおどっているオヤジと若い女性が視界に入ってきました。
そうです。
以前このブログで紹介した
「日本にNOCEだけ営業して温泉に行ってしまうカップル」です。
この人たちも「来週アポとれないか」の組です。
なんかみんな必死に資源高、原油高、ドル安、食料高、世界同時不況突入か
と苦労している時に、
バブル時のタイムマシーンに乗ってやってくるようなものです。
それでもこういうメーカーの人に限って面白いものを持っているものです。
ちゃっかり僕もオリジナルを作らせたりしてしまうのです。
ビジネスにも愛が必要なのでしょうか。
彼らの商品は愛の結晶なのでしょうか。

僕はダメです。
ハンバーグ定食のハンバーグの上の目玉焼き
一緒にグチャグチャにしてしまうの。
  1. 2008/07/04(金) 01:34:25|
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