NOCEの家具バイヤーズブログ 2011年08月

NOCEのバイヤーズブログ

2011年8月26日 朝焼けの彼方に

今週は先週の涼しさとは違って暑くムシムシする日が続きました。
雨が降ったり止んだりといった不安定な日が多く、
季節は変わり目を迎えているのでしょうか。

夏休み最後の週末、NOCEのある地域では関東で
「土曜日に雨が少し降る」以外は曇りがちながらまずまずとなりそうです。

お出掛けの際には是非、NOCE各店にお立ち寄りいただければと
全国スタッフ一同お客様のご来店をお待ち申し上げております。

今週の新商品は、前々回ご紹介させていただいた
古材チークを使った本格的なキャビネットです。

0826RA30120.jpg RA30120BLAキャビネット チーク
¥68,800

幅120×奥行50×高さ210cm
※部分組立

0826RA30150.jpg RA30150BLAキャビネット チーク
¥83,800

幅150×奥行50×高さ210cm
※部分組立

デザインは全くシンプルなものですが
古材チークというマテリアルと
取っ手などのディテールが全体をシックな雰囲気にして、
単なる収納が目的である食器棚ではなくインテリア性の高い
ディスプレイキャビネットの要素を濃く表現しています。
110826-1-1.jpg 110826-1-2.jpg 110826-1-3.jpg

















前面上部にはガラスの開き戸と引き出し、
そして下部にも開き戸が有ります。
所謂、キャビネットのセオリー通りの造りとなっています。

上部と下部は分割されていて大きめの下部に付けてある
「ほぞ」と上部の「ほぞ穴」を使用し接合させます。
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接合後、取り付けてある金具を「もくネジ」で止めて
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補強させます。
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上部のガラス扉と下部の扉にはカギが付いていてこの「カギ」を使い
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開け閉めをする構造になっています。
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上部ガラス扉には、2段のシェルフがあり、
下部にも1段のシェルフがあります。
110826-7.jpg 真中にある2杯の引き出しの
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取っ手はレトロなデザインで
このキャビネットの雰囲気の決め手となっています。
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引き出しの枠も当然チークを使用してあります。
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3ドアタイプのキャビネットも2ドアタイプに準じていて、
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ひとつ扉が増えた分だけワイドが大きくなったものです。
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実物はヨーロッパ仕様で手を加えていません。
このため高さが210cmと大きめですが、
バランスのとれた本物志向の仕上がりになっています。

インテリアとしては、カフェ系、ナチュラル系を中心に
シンプル系やその存在感からモノトーン系のモダンまでいけそうです。

木質感あふれる古材チークのキャビネットは、
お部屋に配置するだけでお部屋全体のイメージを変えてしまうくらいの
インパクトがあります。

さて価格ですが、驚きの2ドア68,800円、3ドアが83,800円と
このクオリティとボリュームから考えられない程激安です。

古材チークは使用の過程で反る場合や
クラック(亀裂)が入るリスクもありますが、
それを差し引いても素晴らしい風合いがあります。

実物を是非NOCEでお確かめいただければと思います。



今週の火曜日8月23日は、24節気の処暑にあたる日です。
太陽黄系150度で処暑の瞬間は日本では午後8時21分でした。
(地球が自転しているため150度に達するのは瞬間になります。
厳密に言うと「処暑の日」のように
1日24時間という面でとらえる事が出来ません。
正確には処暑の時間を迎える日となります。)

昼の時間が最も長い夏至(太陽黄系90度)からもう
昼と夜の長さが一緒である秋分の日(太陽黄系180度)に
近づいているわけです。
ちなみに夏至と秋分の中間である120度は立秋で
8月8日5時33分でした。

この処暑を過ぎると暑さも一段落と言われていますが、
まだ暑い日が続いています。
それでも見上げると空が
「終わってしまう夏」を少し儚げに告げていました。

JAZZ「マサコ」 のあった路地は、あの時となにも変わりません。
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ただ時間の経過が「マサコ」の建物を解体して更地にし、
クレーンだけの骨組みだらけの建造物を
白く大きなビルへと変えていきました。
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あの時と変わらない電信柱を
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短くなってゆく夏の午後の光が
0826-4.jpg 新しいビルの壁面に映していました。
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路地を後にして
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歩道橋に登り
0826-7.jpg 振り返ると
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新しいビルの上にも夏の終りの雲と空がありました。
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青い空を切り取りながら
0826-10.jpg 雲が
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流れていきました。
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踏切を
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渡ると
0826-14.jpg 下北沢のダウンタウンを
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少しだけ涼しくなった風が抜けていきました。
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暮れた街に阿波踊りの
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パレードが
0826-17.jpg 通り過ぎていきました。
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日付が変わると朝の日が僅かな空を残して雲を染め上げ
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オレンジ色に反射した夜明けの街はまた
新しい日を迎えようとしていました。
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  1. 2011/08/26(金) 12:07:01|
  2. バイヤー&スタッフのブログ

2011年8月19日 ペルセウス流星群 2011年夏

今週も強烈な暑さに見舞われました。
特に昨日の昼過ぎは今夏最高でした。
ただ、今現在(AM11時)下北沢は激しい土砂降りと雷雨です。
今週、この大雨を境に高い気温は少し和らぐようです。

今週末、NOCEのある地域で関東、東海以西は土曜日に雨、
日曜日に曇り、その他の地域は土日ともまずまずになるそうです。
晴れではありませんが気温が抑えられるので
お出掛けにはむしろ適しているかもしれません。
街に出て少し早い秋を感じてみてはいかがでしょうか。
そしてその際には是非NOCEにお立ち寄りいただければと
全国スタッフ一同お客様のご来店をお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介は、スクールチェアにミッドセンチュリーの
エッセンスを加えてデザインされたチェアです。

2096-1.jpg 2096Mチェア
¥12,000

幅44.5×奥行54×高さ84(45)cm
Made in China

デザインのコンセプトはミッドセンチュリーですが
全てを成形合板で構成させているので若干デザインに制限が生じます。
この部分がかえってプリミティブ(原始的)で
「昔っぽい」要素を与えているのです。

スクールチェアでよく見られる大きく独立した背もたれは、
モチーフとしてミッドセンチュリー時期に多くのデザイナーによって
取り入れられました。
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このチェアも成形合板によって作られた背もたれのデザインが
全体のデザインの中心になっています。
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次にフレームですがこれも成形合板で出来ています。
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後脚のカットは成形合板ならではの「R」で綺麗に処理されています。
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そしてシート下部のフレームは、前脚と後脚に曲線を入れる事により
スクールチェアの堅さをやわらげています。
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これも成形合板の得意技といえます。

最後にシート本体ですがスクールチェアのように
シートの前部分を「座りやすく、立ちやすく」するために曲げてあります。
2096-7.jpg 現代ではこれもデザインのひとつになっていますが、
原点はここにあります。

さて、何度も成形合板という言葉を使わせていただきましたので
簡単にご説明させていただきます。

成形合板とは「プライウッド」と呼ばれ、
木材を「皮を剥ぐように」薄く削ぎシート状にしたものを
接着剤で何層にも重ね合わせ熱を加え型枠に入れ成型していくものです。
ミッドセンチュリー花盛りの頃、
アメリカのイームズ(デザイナー)によって開発されたと言われています。

成形合板は、原木そのものを蒸気で蒸して曲げる「曲木」と似ている事から
トーネットチェアの生産工場でもこの製法を多く取り入れ
世界に普及していきました。

成形合板の特徴はなんと言ってもその曲線美にあります。
点で曲げる曲木に対し面で曲げる成形合板は
可能性として曲木を上回ります。
日本では、柳宗理(やなぎそうり)のバタフライスツールが
成形合板の典型といえます。

話をチェアに戻して、素材はブナ材の成型合板に
ウォールナット天然木のベニヤをはっています。
成型合板の切り出し面(重なっている所が見える面)には
はれないため必然的にツートーンになってしまいますが、
なんとこれが逆にいい雰囲気を出しているのです。

インテリアとしては、カフェ系が王道ですが
ナチュラル、シンプルでもいけそうです。
NOCEにあるウォールナット系テーブルなら全てOKです。

さて価格ですが、12,000円(税込み)となります。
原価上昇中でこのチェアのパフォーマンスを考えれば
決して高いとはいえないと思います。

オールプライウッド(成形合板)のこのチェア、
画像だけではとても表現できません。
是非NOCE各店にて実物をお確かめいただければと思います。



先週、夏休みをいただきブログをお休みさせていただきました。

今週もやはりセミの声は聞こえず
夏はこのまま終わっていくのでしょうか。

夏といえば生物や気候に関係ない自然現象で流星群があります。
夏の夜空に飛び散る星の天体ショーです。
その代表がペルセウス座流星群です。

流れ星とも言われる流星は宇宙にある塵が
秒速数10キロから100キロのスピードで地球の大気圏に突入し
空気中の分子とぶつかりプラズマ発光するものだといわれています。
秒速でいわれるとピンときませんが
時速36,000キロから360,000キロ、地球一周を約6分から1時間というと
そのスピードの速さがわかります。
ちなみに旅客機の最高速度が900キロ、
最速と言われたSR-71偵察機が3,320キロ、
戦闘機では旧ソ連製ベレンコ中尉
(かなり古い話、函館空港に着陸し亡命したパイロットの名前)の
MIG25が3,000キロと考えれば流星のすごさがわかります。

次に驚くのはその大きさです。
夜空に輝き時には尾を引いて流れる星。
大きさは、実に数ミリしかありません。
その速度が大気中で摩擦する事により一瞬の輝きを放つわけです。

1908年シベリアに落下した直径100メートルの隕石は上空で爆発し、
爆心地から20キロ圏内は炎に包まれ
その煙は上空20キロに達したといわれています。
地球を氷河期に導き恐竜を絶滅させるきっかけとなった隕石は
直径10キロでした。
大気とぶつかる時のエネルギーの大きさは物凄いというわけです。
ニュートン力学の2乗に比例するというやつです。
(隕石の場合は3乗に比例すると言われ、
大きさが倍になればエネルギーは8倍になります。)

さて流星群は、母体とする彗星が放つ塵が次々と大気にぶつかり
光を放ち流れ星の群れとなって見えるところから命名されています。
今回のペルセウス流星群の母体となる彗星の名前は、
スイフト・タットル彗星です。
この彗星から放たれる多くの塵の中に地球が突入していくわけです。
このため流れ星が飛んでくる地点は限定されます。
これを放射点と呼びその場所から放射線状に飛ぶわけです。
(飛ぶように見える)
この放射点がペルセウス座に位置する事から
ペルセウス座流星群と名付けられました。

少年期の夏の夕方、西日に照らされオレンジ色に尾を引く
大きな流れ星を見たことがあります。
速すぎて願い事など唱えられませんでした。
「こんな大きな流れ星なら願い事がかなったはずだ」と
悔しい思いをしました。
それでも「もし流れ星の位置が予想できた」としても
消える前に「3回唱える」のは不可能だと思い
「尾の残っている間」か、
「消えた後にその方向に目を閉じて唱える」という
僕のオリジナルルールに変えました。

唱える言葉としては「何かがかないますように」×3は長すぎて無理です。
やはり四字熟語が最適です。
就職成就、旅行安全、競技必勝など既成のものからオリジナルまで、
これなら星が流れる僅かな時間でも使えます。
ちなみに結婚願望はNGです。
本人の意志がないからです。
こういう場合は婚活成功、合コン成就のほうが正しくなります。
もっと具体的な場合英語の動詞を入れてもOKです。
「イケ面ゲット」
この場合Getが動詞で本人の意志を表すことができます。
(「女子ゲット」もありですが下品なのでNGにしました。)
もっと踏み込んで「イケ面」の部分に直接実名を入れて連呼するほうが
効果絶大かもしれません。
例文は、「直人ゲット」とか「敦子ゲット」とか。
(総理と国民的アイドルの名を引用)

さて僕の願いが叶ったかどうかは言えません。
言ってしまうと現在ペンディング中の願いが叶わなくなってしまうからです。
(オリジナルルールより)

そういえばあの時にみた大きなオレンジの流れ星も
この流星群だったのかも知れません。

今年の最も多く星が流れる時刻は13日の午後3時でした。
この前後の夜、特にペルセウス座が天空に来る未明が
最適と言われていました。

14日から千葉の南房総で海を見て、
「夜は流れ星にグラスを捧げよう」と
海辺にある潮騒の聞こえる宿を予約しました。

東京からアクアラインで木更津を抜け
約2時間弱で湘南とは違う青い海に着きます。
今年は放射能の影響か例年より人が少なく感じました。

そして誰もいない砂浜にパラソルを立て
デッキチェアを紺碧の海の前に置いて、「海だァ!」です。
0819-1.jpg 潮騒があたりを包み込んでいきます。

海を見ていたら、むしょうに泳ぎたくなってきました。
ここは海水浴場ではないので泳ぎはNGです。
かといって
「いくら空いているとはいえ海水浴場で泳ぐのも今ひとつだし」と考え、
宿にチェックインした後、プールに行くことに決めました。
宿のオーナーが「なんでプールなの?」と笑っていました。
海のプールは大磯ロングビーチ(大磯海岸目の前の大型プール)や
辻堂海浜公園のプール(辻堂海岸目の前の大型プール)の存在を考えれば
「あり」なのです。(今年は特に放射能のせいで激混み)

プールに着き、いつものスイムキャップとゴーグル、耳栓、
スイムスーツに着替えて周辺を見回すと、
リゾートのプールで完全に「場違いな人」になっていました。

子供専用の変形プールと水泳用の25メートルのプールがあり、
水泳用は比較的空いていました。

泳ぎはじめて10分くらい、
「屋外のプールがこんなに気持ちいいとは」
太陽に透き通る青い水、息継ぎの時に見える青い空。
至福の時間です。
時間を忘れてしまいました。

プールの監視員が終りのホイッスルを吹き、
結局プールの終了時間まで40分近く泳ぎ続けてしまいました。

プールから上がり着替えていると
体が熱くなっているのと気温の高さで大量の汗が吹き出てきます。

海の見える宿に帰り風呂に入るとまた大量の汗がでてきました。
食事が始まり、まずはビール。味がしません。
房総の地ビールは薄いのかなと思っていました。
次に白ワインとサーモン。これも味がしません。

ここでふと福岡やインドの時の熱中症や脱水症状を思い出し
「これはマズイ」と水を大量に飲み食事を終了させ
流星群を見るため外に出ました。

空を見上げたその時です。
とんでもない頭痛が始まりました。

「しばらくすれば」と思ったのですがなかなか引いてくれません。
外にいた宿泊客も星を見ていて
「アッ、流れ星!」と僕に微笑みかけてくれたのですが
「きっといい事がありますように」と答えるのが限界でした。
僕の2011年ペルセウス流星群が終わった瞬間でした。
頭が痛くて願い事などひとつも唱える事できません。
ベッドに入ったのは8時半でした。

海岸での日光浴後、炎天下のプール40分、水も飲まずに風呂直行、
ビール、ワイン赤、白、これが原因です。
いつものプールなら着替えは冷房の中ですが屋外プールは違います。
知らないうちに大量の汗をかいているのです。
その上、風呂にアルコール。
体の水分が無くなって当然です。
(体がアルコールを水と一緒に外に出そうとするからです)
翌日も少し頭痛が残っていました。

夏のひまわりに秋桜が寂しくなる季節を告げていました。
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いつも少しだけ悲しくなる夏休みの終りが
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バックミラーに切り取られていきました。
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  1. 2011/08/19(金) 01:58:03|
  2. バイヤー&スタッフのブログ

2011年8月5日 夏休みの思い出

今週は、天気には恵まれないものの比較的涼しい日が続きました。
空を見上げるとまるで秋のような空の日もありました。
週末、NOCEのある地域では天気に恵まれそうで
夏のお出かけには良さそうです。
その際には是非NOCEにお立ち寄りいただければと
お客様のご来店を全国スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介は、
先週に続いて古材チークを使ったボードです。

0805-1.jpg AN17ドレッサー
¥66,800

幅160.5×奥行55×高さ60.5cm
Made in Indonesia
◇風合いが異なるため、展示現品の販売となります。
  尚、展示状況は変動致しますのでご了承下さい。
素材が古材チークというだけでかなり強い個性を出していますが、
デザインはシンプルにフレンチやリゾートを融合させたようなもので
あまりクセがないものなっています。
オランダのディレクションによるものなので
ユーロデザインの香りがします。

素材感からこのボードに強力な個性があるので
お部屋のアクセント的な使い方が一番だと思います。
ソファをNOCEのPVC系のブラックやホワイトにすれば
かなりハードなイメージになり、
ファブリック系ソファにすると雰囲気が柔らかくなり
ナチュラルやカフェ系でも対応できます。
これは古材チークを使用しているため
堅くならずに割と様々な家具と合わせる事ができるからです。

構造は真中に棚をはさんで左に引き出しが2杯と
右に開きのドアが1枚と典型的なTVボードの構造をしています。
0805-3.jpg 引き出しにはレトロな取っ手が付いていて
開きはカギで開閉する構造になっています。
このカギがクラシカルな雰囲気を盛り上げているのです。
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さて価格ですが66,800円と
このボードの大きさと素材から考えれば決して高いものではないと思います。

ヨーロッパでよく見かける古材チークですが、
特注で作ると恐ろしく高いものになってしまいます。
今回はまとめて製作しているため
安価でご提供させていただく事が出来ました。
風合いは独特なものがあり画像で説明する事は不可能です。
是非、一度NOCEで実物をお確かめいただければと思います。



世の中の流れはもう夏休みです。
少しずつセミが鳴き始めましたが残念ながら僅かです。
セミ時雨の夏休みはもう来ないのでしょうか。
僕にとって夏休みの思い出のひとつといえば少年期、
毎年行っていた湘南鎌倉の海の前にある親戚の家です。
夏になると祖母がその親戚の家に行く関係で
僕も1週間、海水浴も兼ねて滞在しました。
日曜日に家族と車で第三京浜を経由して湘南まで行き、
宿題のドリルと絵日記を必ずやるという事で
次の日曜日にまた家族が迎えに来るわけです。
コンクリートと喧騒のマンション住まいの僕にとって
青い海、空、潮騒、砂浜とそこはパラダイスでした。
朝6時頃目が醒め、7時に朝食をとり
海パンに着替えて8時過ぎには砂浜にいました。
泳いだり、浮き輪で波に乗ってみたり、
砂浜にモニュメントを造ってみたりと瞬く間に時間は過ぎていきます。
11時位に祖母が和服姿に日傘をさして迎えにきます。
「11時以降の日光は強すぎて身体に良くない」と、
祖母の姿は海岸で一際目立ったのですぐにわかりました。
これが終了の合図なので帰らなければなりません。
遊び足りない気持ちを砂浜に残しながら。
海岸前の家に帰ると、外のホースで水を浴びさせられます。
冷たい水が日焼けした肌にしみて痛くてしょうがありません。
家にあがりシャワーを終えると昼食の冷やし中華が出てきます。
デザートのスイカを食べると昼寝の時間でした。
「昼寝るのがもったいない」と思うのですが、
遊びつかれてぐっすり寝てしまうのです。

枕もとを潮騒と午後の日、セミの声が包んでいました。

3時頃昼寝から起きると
キリンレモンかカルピス、その横にはドリルと絵日記が待っていました。

お勉強の時間です。

「なんで海に来てドリルなわけ」と
ここで僕の夏休みが変わって行く瞬間でした。
祖母に「親に言わない約束」で「ドリルは晩ゴハンの後やる」と約束して
河口にある釣具店にむかいました。

「貸し竿、エサ付き」にどうしても興味があったので
「おじさん」に聞いてみると
夕方にかけて「ハゼ」(魚の一種)が釣れるとの事でした。
井の頭線の浜田山にある「つりぼり」で「結構釣れた」事を思い出し
祖母に「貸し竿とエサ」のための小遣いをお願いしました。
祖母は代金分のお金と麦わら帽子に
「たくさん釣れたら大変」とバケツまで用意してくれました。
バケツとお金を握り締め、そして麦わら帽子はカッコ悪いので
首にかけたまま釣り具店まで走り出しました。
まだ日の高い夏の午後、僕は竿とエサ、バケツと
首からかけた麦わら帽子で河口にいました。
エサとはいうものの今まで見た事のない
生きたミミズ(ゴカイ)のようなものでした。
はじめ、さわれなかったのですが
エサを針につけなければ何も始まらないので、
なんとかエサを付け「浮き」と共に釣り糸を垂れます。
全く浮きはビクともしません。
「こんなはずじゃない」と午後の影が長くなるのに
時間はかかりませんでした。

あたりはヒグラシのセミ、
海岸から引き上げる人たちの声が響いていました。

河口の橋に迎えにくる祖母の姿がみえました。

用意してもらったバケツはカラです。
晩ゴハンの後、約束通りドリルと絵日記のため机に向かいました。
絵日記は「釣れなかった」とは書けないので
「釣れる」まで書くのやめる事にしました。

算数のドリル、
「先に歩いた人に10分後、
同じ場所からスタートした自転車が追いつくまでの時間と
その距離は・・・・・・・」。

窓の外には月に照らされた波が「ザザーン、シューッ」と。
そして潮の匂い。

夢の世界に飛び込むのに時間はいりませんでした。
そして朝。
昨日と同じように海に行き、水を浴び昼食後に昼寝。
そして3時。
祖母に「ドリルは順調だから」と言い
「今日こそ釣ってくる」と懇願し、
再度バケツと麦わら帽子で「今日こそ」と河口に行きました。
頭がクラクラするのでカッコ悪くても麦わら帽子をかぶる事にしました。
こうすれば釣れるかもしれないとも思ったからです。

無駄でした。
カラのバケツの向こうに迎えにくる祖母がいました。

その晩、ドリルの前に叔父に借りた国語辞典で
「ハゼ」を調べてみました。
キーワードは「水底に生息」です。
その日もドリルは問題を読むだけで
答えを出す前に布団に潜り込んでしまいました。

外にはいつものように潮騒と少し欠けた月が
さざ波の海面を照らし出していました。

翌日、なんと祖母の方からお金とバケツと麦わら帽子が差し出され
「私も一緒に行く」と言われました。
「祖母と一緒に釣り」も楽しみだったのですが、
「今日釣れなければ最後」になりそうだったので断りました。

やはり「浮き」は動きません。

「今日もダメかァ」と思っているとふと
昨晩の国語辞典に書いてあった
「ハゼは水底に生息する」を思い出しました。

「そうだ。浮きを外してみよう!」

貸し竿に付いている「浮き」を外せば底まで確実に届くと思い
早速「浮き」を外して投げてみました。

すると竿を通じて「ブルブル」と手ごたえがありました。

釣れました。
初めて見るハゼです。
とてもかわいい顔をしてバケツの中を「ピン、ピン」と動いています。
バケツが「ハゼ」でいっぱいになるのに時間はかかりませんでした。
いっぱいのハゼ達が酸素不足で元気がなくなってくるのですが
祖母に成果を見せるまで逃がせません。

僕が釣り上げなければ今頃、
ハゼ達はこんな苦しい思いはしなくてすんだはずなのにと
「いつもの迎え」の時間が果てしなく長く感じました。
いつもの橋にその姿が見えると「おばあちゃん、釣れたよ!」と
大声で叫び手を振ってしまいました。
祖母はいっぱいのハゼを見て
「みんなに見せなければ」と家に持って帰りました。
小さなバケツにいっぱいのハゼが「アップアップ」して苦しそうなので
水を入れ替えるとまた「ピン、ピン」と元気になり、
僕は得意に親戚、従兄弟の前で今日までのサクセスストリーを説明しました。
途中で「話は後にして魚臭いのでまずシャワーを浴びて来なさい」と言われ
シャワーを浴び「食事の支度ができたから」と食卓に着き、
また我慢できずにハゼの話をはじめました。
川底にすんでいること。
とても愛くるしい顔をしていること。
ここでふと今日のおかずが
カレーライスから天ぷらに変更されている事に気が付きました。

「今晩、カレーライスじゃなかったの?」

「さっきのハゼせっかく釣ってきてくれたから
天ぷら作ってあげたの悪かったかしら?」と叔母。

はじめ何を言われているのかわかりませんでした。
頭の中を元気なハゼがピン、ピンと飛んでは1匹ずつ消えていきました。
「これ僕のハゼ?」と天ぷらになってしまったハゼを見て
呆然としてしまいました。
「僕のお腹の中にあのハゼがいるんだ」と思うと気持ち悪くなり、
箸を置くと涙が溢れて止まりませんでした。
祖母に「海岸にでも行ってきなさい。」と言われるがまま
海岸まで走ると誰もいない暗い海岸に葉山の灯台が光っていました。

波の音に涙は止まらず大声で泣いてしまいました。

潮騒が泣き声を泡の中に溶かし、
かすんでいた眼に今まで見たことがない無数の星が見え始めました。

心配そうに祖母が迎えに来ると
「生きている物はみんな星になるもの、私もいつかはそうなるのよ」と
見え始めた星がまた涙で眼の中でかすんでしまいました。

その晩「釣れたら書こう」と思っていた絵日記は
思い出すと悲しくなるので書けませんでした。
ドリルは泣きすぎて頭が痛くてできませんでした。

翌日、また海に行き昼寝をして3時です。
祖母は何も言わずにお金とバケツと麦わら帽子を差し出してくれました。
僕は、道具を持って河口に走ります。
昨日同様バケツには元気なハゼがいっぱいになりました。
そして祖母が迎えに来る前に
全部のハゼを海にバケツを逆さにして逃がしました。
天ぷらにされては大変だからです。
バケツから開放されたハゼが海の中でピン、ピンと
四方八方に広がっていきました。
カラのバケツで家に帰り祖母や親戚には、
「善意で天ぷらを作ってくれた」ので
「今日の収穫はゼロ」とウソをつきました。
「昨日はまぐれ。」とか
「あのハゼ誰かからもらったんでしょう?」と疑惑を突きつけられますが
「天ぷらにされるよりまし」なので黙っておきました。
親が迎えに来る最後の日、
親に宿題をやらない代わりの釣りの成果を見せるため
最後の釣りに河口に出かけました。
あの日以来、カラのバケツを毎度持ち帰る僕は
「ヘタクソ」というレッテルを貼られてしまいました。
今日は「汚名挽回」のチャンスです。

「いつもたくさん釣ってるけど本当は逃がしてたんだと証言するぞ」
と決めていました。

ところが潮の関係か全然いつもの引きがありません。
このままでは、「やっぱり」と狼少年呼ばわりされ、
親には宿題をサボった口実と指摘され
残りの夏休みは外出禁止の監禁状態でドリルをするハメになってしまいます。
ヒグラシが鳴き始め、海水浴帰りの人たちが楽しそうに帰っていきます。
あせればあせるほど釣れません。
「マズイ。おばあちゃんが来た」とバケツは未だカラのままです。
「釣れたの?」とバケツを覗き込む祖母に僕は無言で首を横に振りました。

すると突然、竿に今までなかったような手ごたえがあったのです。

「どうせ大きなゴミが引っ掛かっただけだよ」と
やる気なさそうに祖母に言うと
「ゴミでもいいから最後まで引っ張りなさい」と言われました。

なんと糸の先に大物が見えました。

大きすぎて小学生の僕では無理なので
隣の釣り人に援助を要請して釣り上げるとそれは大きなウナギでした。
「めずらしいねぇ。今晩はいいおかずが釣れてよかったねぇ」と釣り人。

やったぞ! これでみんなに自慢できるぞ! 名誉挽回だ!

これなら「いつも本当は小さいハゼじゃなくて、
大きなウナギを釣ってたんだ」というウソの自慢話までできます。

バケツには立派なウナギが一匹。

次の瞬間です。

祖母はバケツを持ち上げウナギを河口の海にザザーンと。
「だって、蒲焼にされたら困るでしょ」と。

難しい選択でした。

僕の自慢話のためにウナギが犠牲になるのか、
ウナギの命のために僕がウソつきのレッテルを貼られたままでいるのか。
多分、祖母がしたように最終的には後者を選択しただろうと思い
カラのバケツを持って帰りました。
ウナギの話は当然だれも信じてくれません。
「海にウナギがいるわけない」とか
「ウツボかアナゴと間違えてる」とか。
僕が真剣になり証言を祖母に求めれば求めるほど
祖母は笑いながら「こんな大きなウナギ」と両手を広げて言いました。
「そんな大きなウナギなんかいるわけないよ」と
僕は心の中で叫んでいましたが、親戚や親は「おばあちゃんは甘い」と
僕がまるで祖母に「口裏を合わせる要請でもしたか」のように
受け止めていました。

悔しくてまた泣きそうでした。

海から帰る最後のその晩、
海岸で線香花火をする祖母にずっと気になっていた、
「星になる」意味と「なぜウナギの証人になってくれなかったのか」を
思い切って聞いてみましたが
途中で悔しさと悲しみで涙が溢れてしまい
答えを聞くことは出来ませんでした。

海にはいつも通りの潮騒と随分欠けてきた月と
秋になりかけた潮の香りが漂っていました。

車のドアが閉まり親戚と祖母の姿が見えなくなり
河口の橋を渡り海岸沿いの道を大船方面に左折するころ
僕は深い眠りについていました。
車は第3京浜を世田谷方面に走ります。
僕の手提げには全く手を付けていないドリルと真っ白な絵日記が残り、
夢の中では潮騒の中に無数の星がちりばめられ
その星の間を縫うようにピン、ピンとハゼが泳いでいきました。

よい夏休みをお過ごし下さい。

  1. 2011/08/05(金) 05:33:45|
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