NOCEの家具バイヤーズブログ 2012年07月

NOCEのバイヤーズブログ

2012年7月27日 おけら PART 2

今週初めは涼しい日があり「このまま冷夏?」と思っていたら水曜日くらいから夏本番になってしまいました。
全国でも猛暑日が続き、熱中症で死に至るケースも多発しています。
暑い日はできるだけ水分を多く摂るようにして直射日光は避けましょう。
ところでセミの声まだ聞いていませんが、オリンピックって盛り上がっているんですか?
景気の影響でスポンサーが減少しているというより、ギリシャ、スペイン問題に揺れるヨーロッパで「オリンピックと言われてもね」と言うのがヨーロッパの人達の本音のようです。
イギリスは昨日の発表で統計以来の低い伸び率で「2番底を記録するだろう。オリンピック効果ももって1年」とBBCが伝えていました。
僕は、世界情勢での心配事はなんと言っても「干ばつによる食料不足」です。
最大の産地アメリカの記録的凶作で家畜の飼料である穀物が不足すると豚肉や牛肉の価格高騰に直結します。
また北京の記録的大洪水で家畜が相当数被害にあっていると聞きましたが、これも微妙に影響しそうです。

話変わって、週末のお天気ですがNOCEのある全地域で夏らしく晴れるそうです。
夏のお出かけには絶好ですが、とにかく水分補給には気を使いましょう。
そしてその際には是非NOCEにお立ち寄りいただければとお客様の御来店を全国スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介は、先週に引続きTON社による北欧系ミッドセンチュリーの影響を受けたアームチェアです。
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デザイナーはTOM KELLEY(以下トム)で2009年のリリースで、BRUXELLSという名前が付いています。(ブリュッセルは、ベルギーの首都の名前)
トムは、旧東ドイツで生まれで、2年半の投獄(東ドイツにあるシュタージ刑務所。シュタージとは秘密警察の事。主に政治犯が投獄された)の後、70年に西ドイツに渡り、更にカルフォルニアのロングビーチなどでデザインの勉強をしました。
そして90年後半にイタリアのヴェネチアに住みます。
当時、この地方は世界のチェアの70%を生産すると言われたイタリア家具の全盛期で、彼は多くのクライアントのデザインを手がけるようになりました。
その後、クライアントはドイツ、チェコ、アメリカ、日本、インドネシアなどに及び、その経験が更に彼のデザイナーとしての眼を鋭くしていきました。
どのような厳しい仕事でもこなす能力は、東ドイツ時代の経験に起因しているのではないかと語っています。
現在は、家具だけではなく様々なデザインを手がけるマルチデザイナーとして活躍しています。
今回ご紹介するチェアは、トムの得意とするスクエアなイタリア系ではなく曲線を強調したスカンディナビアンです。
トムは、TONのチェアを数本デザインしていますがこのチェアが最も曲木の特性を活かした美しいデザインだと思います。
特にアームレストと一体化した前脚とその頂点から伸びる後脚とのコンビネーションは正に絶妙といえます。
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アームレストの「くぼみ」はデザインだけではなくコンフォートにも寄与しています。
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アームの色は、トムの表現したいモダンではなくウォルナットを使いミッドセンチュリー路線を強調させ、ファブリックのライトグレーともうまく協調しています。
インテリアはカフェ系、ナチュラル系、レトロ系が主流ですが、このチェア自体の主張が強いのでお部屋のアクセントとして考えればなんでもOKかも知れません。
価格は、36,800円と高めですが、座った時に頭まで受け止めてくれるヘッドレストと座り心地、そしてデザインと存在感を考えれば決して高くないと思います。

アームチェア947
¥36,800
幅57×奥行82×高さ102(44)㎝
Made in Czech Republic

このチェアに身を預けるとあたりは、コーヒーとバタークッキーの焦げる香りが漂い、遅い夏の午後にはセミの声と遠い雷鳴、かすかな雨のにおいに包まれていきました。

座り心地と雰囲気を是非NOCE各店でお確かめいただければと思います。





先週、下北沢に鳴き声を地中から響かせていた「おけら」とは一体どのような生物なのかを書かせていただきました。
僕が初めて「おけら」を見たのは小学校の低学年の頃だったかと思います。
当時、父親の勤める会社の社宅に住んでしました。
3階建ての団地のような建物と2階建ての建物があり、子供用にぶらんこ、鉄棒、雲悌(うんてい)そして少し大き目な砂場があり、大人用のテニスコートが1面ありました。
小学校低学年の僕は、毎日学校が終わると一目散に帰りランドセルを玄関に放置したまま敷地内にある広場に向かいます。
母親が働いていた関係で家には誰もいないため少し寂しさもありましたが、「勉強しろ」とも言われず気楽でした。
広場に向かうと同じ社宅内に住む小学生が7、8人集まってきます。
リーダーは高学年の最年長者で、まだ低学年の僕にとってまるで大人のように感じられました。
彼は「隊長」と呼ばれその日の遊びの決定権を持っています。
遊びの終了の合図は、6時に鳴るチャイムか、日が暮れると自動的に点灯する街灯で、この「チャイムの響き」か「街灯の灯り」が楽しい時間との区切りでした。
夏は日が長いのでチャイムの6時頃、冬は5時位の街灯と帰宅時間で季節を感じる事が出来ました。
そう言えば「これを過ぎて10分以内に帰宅しないと家に入れてもらえない」というのが僕の家のルールでした。
遊びは、ボールを使ったものが多く、次にカン蹴り、雲悌を使った鬼ごっこ(この翌日は腕が痛くて何もできません)そしてたまに砂場です。
砂場では、僕の小さなシャベルで作る山とは違い、隊長が作る大人用のスコップで作る山はとても大きく僕の身長くらいありました。
初夏のある日、何時ものようにランドセルを玄関に置き広場に集合すると「今日は砂場」だそうです。
僕は、あまり砂場は好きじゃありません。
大きなスコップが使えないので「小さなシャベルでトンネル掘る」事くらいしかできないからです。
ザクッ、ザクッと大きなスコップで大きな山が出来上がっていきます。
すると「掘っていく砂」の中から大量の見た事もない奇妙な虫が出てきたのです。
それは「おけら」でした。
1匹拾い上げ手のひらにのせて軽く握ると指と指の間の隙間から逃げようと顔を出します。
そこで止めると「おけら」は軽く握ったこぶしの隙間から顔を出し「万歳のポーズ」になるわけです。
僕の手にひらは小さく1匹が限度でしたが、大きな手なら上手くすると3つの指の間から3匹が顔を出し「万歳」します。
これを見てみんな大笑いですが、僕はなんだかかわいそうで笑えませんでした。
掘り出された「おけら」達はさんざん遊ばれた後、バケツに集められます。
大きな山が完成すると頂上から道を4本くらい作ります。
らせんで降りる道の途中にトンネルもあります。
道が完成するとバケツの「おけら」が登場します。
バケツを頂上で逆さにすると「おけら」は一斉に頂上から下にめがけレースが始まりますが、既に指の間から必死に逃げようとして力を落としているため元気がありません。
僕は、隊長に「もうやめよう」と言ったのですが聞いてもらえず、「おけら」は再度バケツに集められ今度は頂上から水と一緒に落とされます。
子供は残酷です。
水責めに遭った「おけら」の末路はここでは言えません。
掘り出された時から運命は決まっていました。
1度掘り出されたら2度と「おけら」の家族が土の中で仲良く暮らすことなど出来ないのです。
絶命した「おけら」を今度は「どろダンゴ」に詰めます。
30個くらい出来た所で、みんなは今度「おけらダンゴ」を作るためだけに「おけら」を掘り出し捕まえては絶命させダンゴを作り始めたのです。
僕は、見ているのも嫌で泣きたくなりましたが、ここで逆らえば「明日から仲間に入れてもらえなくなる」ので必死にこらえました。
ここで「やめさせる名案」を思いついたのです。
「僕たちの社宅の前にある{別の会社の社宅}の少年たちに宣戦布告してダンゴ戦争はどうか」と隊長に申し出ました。
すると隊長がすぐ「前の社宅の少年達」に話しをつけ、10分後に戦闘開始となったのです。
この10分間に多くのダンゴを作るわけですが、「おけら」を入れて作る余裕はありません。
さて「何故戦闘?」ですが、子供にも「なわばり」があります。
別に敵対する理由もないのですが、前にある社宅の子供達は敵でした。
相手の人数は社宅が大きい分だけ倍は居ます。
こちらは船会社、相手は大手鉄鋼メーカーなので本来なら船会社のクライアントですが、子供の世界では関係なしです。
前の社宅の子供たち、「なんかみんなカッコつけ」てます。
そして多勢に無勢、僕たちはいつも負けてばかりです。
「おけら」の件が無ければ僕から進んで「やろう」とは絶対言い出しません。
勝ち負けは、「どちらが大きなダメージを受けたか」特に「泣かされた人数」で決まります。
終了時間は6時のチャイムですが大体こちらが数人泣いて終了です。
その中には、たいてい僕も含まれていました。
最年少の僕は「どろダンゴが上手く投げられない」ので当然、突撃部隊で「標的」になります。
そして僕が標的になっている間に隊長以下遠投部隊が敵にダンゴをぶつけるわけです。
「どろのダンゴ」とは言え、頭に命中すると暫く目の前が白くなり「何かを見よう」としても暫く見えなくなるばかりではなく、鼻の奥がキーンとして最悪は鼻血が止まらなくなります。
背中に直撃すると数秒間、息ができません。
どちらのケースも「泣くものか」と思ってもムリです。
2つの社宅に僕の大きな鳴き声がこだまします。
さて戦闘開始です。
影に隠れながら「おけら」の入っていないダンゴを握り偵察のため前進です。
今日の敵はいつもより多く感じましたが、「おけら」の殺戮よりはずっとましでした。
子供心に今日は勝ち目なしだと思いましたが、秘策を思いついたのです。
とりあえず、陣地に引き返し隊長に「相手の建物の壁に思いっきり「おけらダンゴ」をぶつけて欲しい」と頼みました。
その間に他のみんなには、ダンゴを数多く作るよう言っておきました。
隊長はリトルリーグのピッチャーなので、(コントロールはわかりませんが)遠投なら並み以上です。
何時ものように標的になりつつ、僕は前進し影に隠れて様子をうかがいます。
そして「今だ!」とばかり隊長に「おけらダンゴ」を投げるように合図をしました。
次々に建物の壁に命中する「おけらダンゴ」。
ぶつかると中のおけらだけが壁に残るのです。
僕は大きな声で「おけらだぞ!」と叫びました。
これを見た敵数人が気持ち悪がって戦意喪失。
「おけら」を見ている敵に既に接近していた僕は非力ながら手にもったダンゴを投げるとなんと命中したのです。
背中に命中した少年はまるで「シャツの中におけらが入っている」かのように、シャツを脱ぎ捨て泣き始めました。
ここで僕たちは在るだけの新しく作った「おけら無しダンゴ」を逃げ帰り始める敵に投げつけ、数発命中しました。
終了アンド帰宅の6時のチャイムは既に鳴って数十分が経過していました。
まだ帰れず隠れて残る「すすり泣く」敵数人に「ダンゴは投げない」と約束をして戦闘は大勝利で終わりました。
泣きながら帰る彼らに隊長は「卑怯者!」と言ったので、僕らは社宅中に響く声で「卑怯者!卑怯者!」と連呼し泣いて降伏する彼らに大合唱しました。
勿論、まだ小さかった僕には「卑怯者」の意味などわかりません。
空には大きな星が輝いていました。

家に帰ると当然、門限を過ぎているので玄関は閉ざされ家に入れてもらえません。
悲しくて泣き始めて数分、母親が「何時だと思ってるの!」と扉の向こうから。
「これから門限は守るから」と約束をするとドアが開きましたが、すぐに「ほっぺた」に平手でピンタです。
大勝利の事など忘れてしまうほど泣きました。
そして翌日。
ただで済むわけありません。
隊長は学校で親と共に呼び出し。
前の社宅の親達からこちらの社宅の自治会長にクレームです。
まず、「壁の清掃」で母親達があやまりながら壁の「おけら」を取り除きました。
僕は、母親には「卑怯者をやっつけるために隊長の命令に従っただけ」と言い訳をしておきました。
「僕の発案だった事」がばれたら今度は僕の母親と共に学校に行かなければならないからです。
その日から、社宅では「小学生以上の砂場使用は禁止」という条例が施行されました。
言い換えれば「これでおけらにも平和が戻って来た」わけです。
それから、隊長は中学生になり勉強が忙しくて遊ばなくなってしまいました。
僕は、敵と何故か個別に和平交渉をして数人と仲良くなり、相手の社宅内で行われる「朝のラジオ体操」にもちゃっかり参加していました。
なぜなら、クラスに「芦屋のお嬢様」が転校してきて、前の社宅に住んでいると聞いたからです。
彼女のバースデーパーティーに招待されたり、家で折り紙を折ったり、絵を書いたりと。
それでも長く続きませんでした。
僕の社宅はリストラの関係で売ることになり、僕はすぐに転校することになりました。
転校する前に祖母が家に来た時、砂場で鳴く「ジーーー」に「これはミミズよ」と言われ僕は「うんそうだよ。おけらはみんな殺されちゃったからね。鳴くわけないよ。」と答えました。
遠くには、梅雨の末期の雷鳴が響き、もうすぐ来る夏休みへの期待と、この場を去っていく寂しさが胸に沁みていきました。
砂場では、おけらが泣いていました。

下北沢の空き地に響くおけらの声が、遠ざかっていく少年時代にたたずむ僕を呼び止めていました。
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  1. 2012/07/27(金) 13:43:25|
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2012年7月20日 おけら Part 1

今週、梅雨明け後の猛暑日もあり「いよいよ夏本番か」と思っていましたが、今日はなんだか涼しい風がふいて凌ぎやすくなっています。
これは、北にあるオホーツク海高気圧が強いためですが、このままの状態が続くと涼しい夏になりそうです。
そう言えば、今年もまだセミの声は聞こえません。
セミの減少は続いているのでしょうか。
今週末、NOCEのある地域の天候ですが、土曜日は福岡、新潟、関東は雨でほかの地域は晴れや曇り、日曜日は全地域で晴れまたは曇りとなるそうです。
気温が去年より低めなのでお出掛けには良さそうです。
そしてその際には是非NOCEにお立ち寄りいただければと、お客様の御来店を全国スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介は、先週に引続きチェコのTON社からのチェアです。
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IDEALと名付けられたチェアは1998年のリリースですが、オーソドックスなカフェチェアのデザインは年月に関係なく飽きがきません。
最近、TON社も若手デザイナーを積極的に抜擢しているため、「凝った作り」の物が多くそれに付随して価格も高くなっています。(とは言え、同等の他チェアと比較すれば安い)
そこでもう少しリーズナブルなものとしてシンプルでカフェチェアの優等生とも言えるチェアを今回セレクトさせていただきました。
デザインはストレートの前脚と背もたれのフレームと一体化させて少し角度を付けた後脚にプライウッドの背もたれが付いたもので正に「The Chair」と言った感じです。
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ただこのシンプルなデザインをここまで綺麗に見せる事ができるのはさすがにチェアを作り続けてきたTONの伝統と言えます。
インテリアでは、カフェ系は勿論、シンプルやナチュラル系とクセのない分様々なシーンで活躍できそうです。
素材はブナ材でウォールナット色にステインされています。
さて、このチェアの売りはデザインや雰囲気だけではありません。
なんと言っても座り易さにあります。
幅の広い背もたれ部分のカーブと座面のバランスが絶妙で体をしっかりと支え、安心感さえ与えてくれます。
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又、座面の面積が広く、真中のくぼみが体にフィットして抜群の座り心地が得られます。
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価格は10,800円(税込み)とこのパフォーマンスから考えれば安いと言えます。
現実にこのクラスを中国で作ってもこの価格におさまらないだけでなく、この雰囲気はまず出せません。
今回、座り心地に関して言及させていただきましたので、是非NOCE各店舗にて実物をお確かめいただければと思います。

曲木チェア488
¥10,800
幅44×奥行47.5×高さ83(46)㎝
Made in Czech Republic


先週、日が暮れる梅雨明け前の下北沢を歩いていると、数少ない空き地の地底から「ジーーー」という虫の鳴き声が橙の夕焼け空の下、響いていました。
この時期、いつもどこかで聞いていたような声ですが、祖母から「あれはミミズが鳴いているの」と教えられ、祖母の言う事は絶対なので近年までミミズだと信じていました。
ミミズが鳴く事は生物学的見地からミミズには「どう考えても発音器官がある」とは考えられないため、「おけらではないか」と思っていたのですが、祖母の教えにそむくわけにはいかず、「ミミズとおけらが共鳴している」と本当にそう思っていました。
友人にも「あれはミミズだ」と自信を持って言っていたので、友人は必ず他人にも「あれはミミズだ」と言っていた筈です。
これは間違いです。
この地面から夕暮れ時に聞こえる「ジーーー」はおけらです。
ミミズは鳴きません。
それでは、街の真中で暮らすおけらとは一体どんな生物なのでしょうか。
土の中で生きる昆虫です。
土の中で生活しているため普段あまり見る事はありません。
実物を見ると、前脚がカマのようになっていますが、これはこの前脚で地中に穴を掘って道を作ったり、巣を作ったりする役割をするためです。
外見は細長いコオロギと言った感じですが、これはキリギリスを祖先として親戚がコオロギだからです。
イギリスでおけらを「Mole Cricket」「モグラコオロギ」とも呼ばれている由縁です。
小さい時に、羽根が発達していないためコオロギのように跳ねるからでしょうか。
さて、おけらは昆虫としては非常に多才で色々な事ができます。
まず、穴を掘って巣を作ることが出来ます。
そして、コオロギのように羽根を擦り合わせて鳴くことが出来ます。
しかも、自らの巣穴をスピーカーのように共鳴させて大きな音を出す事を知っています。
羽根が付いているので上手くはありませんが街灯くらいの高さならば楽に飛べます。
泳げます。他の地上に住む昆虫と較べればオリンピック並みです。
穴に巣を作って卵を守り、生まれると子育てをしながら共同生活をします。
巣を守ると言う防衛本能があります。
コオロギのようにジャンプする事が出来ます。
結構、足は速い方です。
おけらは昆虫だけではなく生物としてもかなり多才でこれらの能力以上の生物はあまり見た事がありません。
僕も泳いだり、走ったりはできますが、手で大きな穴は掘れません。
上司にイヤミを言われて「羽根があったら自由に空を飛べるのに」と思う羽根もありません。
それでもおけらはあまりいい意味で比喩されません。
例えば、こんなに多才なのに「どれもあまり上手くない」と器用貧乏を「おけらの七つ芸」とも言われています。
又、おけらを捕まえて首の根元を持つと手のカマを広げて「助けて!」という滑稽な格好をしますが、これを人間に例え「賭け事で負け、お金が無くなりばんざい、降参」と言う時の所持金ゼロ状態を「おけらになる」といいます。
飲み会でお金がない時「私、おけらだから」も同じで、その人が突然カミングアウトして実は自分が昆虫であったことを告白したわけではありません。
語源は賛否両論ですが、「虫けら」もつまらない虫の存在から命名されたという説もあります。
おけらにはあまりいい印象がないように感じます。
僕は、童謡の「手の片を太陽に」に出てくる「ミミズだって、おけらだって、みんな生きているんだ」の歌詞が気になります。
何故、ミミズとおけらなんでしょうか。
地中に住む暗そうな生物同士だからでしょうか。
「子犬だって、おけらだって」じゃダメですか?
そして「おけらだって」の「だって」ってなんでしょうか。
「だって」は副詞的用法にあたり初期段階でおけらを生物扱いしていません。
英語的用法で言えば「Even if you are a mole cricket」で、直訳すると「例えあなたがおけらだとしても」です。
地中に住むおけらに生存権はもともと存在せず、「こんな奴らだって生きているんだから、がんばって生きていこうぜ」みたいな。
何にしてもおけらが地中で生活するため、暗いという陰のイメージが先行しているように感じられますが、おけらから見れば地上で生きる方が「敵が多く弱肉強食の競争社会」を悲観しているかも知れないのです。
因みにお金がない時「As I have just become a mole cricket I can’t pay anymore.」「私おけらになっちゃたんで、もうこれ以上払えない」は日本で通用しますが、それはおけらに「無一文で支払能力なし」と言う意味があるからです。
ところが外国では「私、ちょうど今、虫になってしまったので、これ以上払えない」という意味になります。
これはこれで、カフカの「変身」を彷彿とさせるかなり高度でシュールな冗句と言えますが、「As I have just become a mole cricket I can’t pay you back anymore」にすると「私たった今、虫になっちゃったの。借金これ以上返せない」と借金の取立て者への言い訳になりそうですが、債務不履行で訴えられた上に精神鑑定まで受けなければならない事になります。

すみません、長くなってしまったので来週は、幼少期にあった僕のおけらにまつわる話をさせていただければと思います。

注釈:カフカの「変身」

フランツ・カフカは、チェコのプラハでドイツ・ユダヤ系商人の息子として1883年に生まれました。
プラハ大学を卒業し労働者災害保険局に勤めますが、結核を患いイヤイヤ勤めたその会社を辞め作家活動をしましたが、その2年後の1924年に病死してしまいました。(41歳)
「変身」は実存主義に基づく彼の最も有名な作品で、僕は不条理を描くカミュと共に好きな作家のひとりです。
あらすじを簡単に書くと、ある日貿易会社に勤めるサラリーマンの彼が出社の朝突然、毒虫に変身してしまうのです。
家族は父母と妹ですが、気持ち悪い彼を幽閉し、唯一の稼ぎ頭を失った家族はそれぞれ働き始めるのです。
ここで彼と家族の関係が逆転し、家族に疎まれていく彼は自ら食べる事を拒み死んでいくという話です。(思いっきり短く書きました。)
このストーリーは彼が自ら変身することを望んだのか、あるいは家族が初めから彼を虫のように見ていたのかなど現在の社会や家族のあり方に精通する所が沢山あります。
特に、昨今の「いじめ」や「ひきこもり」そして「自殺」と現代の隠された問題を虫に変身してしまうという現象で浮き彫りにしています。
虫に変わってしまう不条理か、又「虫になってしまいたい」と言った願望が呼ぶ不条理なのかはわかりませんが、家族によって自殺に追い込まれた彼の死は単なる「虫の死」として家族に扱われ「厄介ものがいなくなった」後に平凡に妹の結婚をあたりまえのように語る家族で終わっていくのです。
僕はこの最後の部分に生きる事への不条理を感じてしまいます。
  1. 2012/07/20(金) 14:22:23|
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2012年7月13日 デザイナーズチェア

今週、東京はそれ程荒れませんでしたが、梅雨末期の九州は大変な事になってしまいました。
「今まで見たことの無い雨」が断続的に降り続け土砂災害による犠牲者まで出ています。
犠牲者の方々には謹んでご冥福をお祈りいたします。

3連休の絡んだ週末のお天気ですが、NOCEのある地方では、土曜日、関東の曇りを除いて雨、日曜日、関東や札幌は晴れや曇りで他の地域は雨、最終日の海の記念日は仙台を除いてなんとか雨は避けられるそうです。
本格的な夏前の3連休です。
海の記念日は何とか晴れそうなのでお出掛けにはよさそうですが、熱中症対策はお忘れなくです。
そしてお出掛けの際には是非NOCEにお立ち寄りいただければと全国スタッフ一同お客様の御来店をお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介は、チェコのTON社からのデザイナーズチェアです。
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このチェアも今年始めのケルンで開催された見本市で商談したもので、デザイン性が高くしかも実用的であり且つ生産性にも優れているという正にプロダクツとして優等生と言われる一品です。
デザイナーは1979年にイタリア北部、スイス、オーストリア国境近くアルプスの麓、メラーノで生まれたAlexander Gufler(以下アレックス)です。
メラーノは、トレンティーノ、アルトアディジェ州に属します。
その州の名前を聞くとどうもワインの事で頭がいっぱいになってしまいますが、1度だけ行った事がありアルプスを背景に拡がるチロル地方特有の景色はおとぎ話の世界でした。
アレックスは現在、オーストリアに住みデザイン活動を続けています。
このチェアは実は彼の故郷であるイタリアの都市Melano と名付けられていて2010年のリリースとなっています。
彼の名前をデザイン界に知らせたのは、その前にケルンで表彰されたAxel Chair ですがデザイン性、実用性、生産性の3本柱がモットーで無駄のないデザインは美しささえ感じます。
今回のMelanoですがこの3本柱にComfortable(心地よさ)を加えたものです。
イタリアで生まれオーストリアで学び現在も暮らす彼に例え、このチェアは上部にイタリア人の芸術的センスと下部にオーストリア人の質実剛健な気質を持つと言われています。
上部には2つの異なったプライウッド(成形合板)を合わせて座部を形成しています。
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プライウッドでしか出せない曲線は正にエレガントそのものでありイタリアデザインの影響を受けています。
この曲線が抜群の座り心地を確保し
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両サイドの上部、調度2つのプライウッドが重なる部分はアームチェアのアームレストの役割をしていてデザインに実用性をプラスしています。
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一方下部ですが、アレックスの言うオーストリアの質実剛健の通りガッチリとした無垢の直線で構成されています。(僕は、北欧ミッドセンチュリーかも、と思っていますが)
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この脚はTONの曲木に相反していますが、アレックスはこの事が「このチェアの安定性と頑丈さを保持している」と言っています。
そしてなによりも「軽く」一般家庭からレストラン、劇場などでも使え、汎用性も非常に高いともアレックスは付け加えています。

材質はブナ材でウォールナット色にステインされています。
インテリアでは、カフェ系からモダンまでとデザインの主張が強い分どんなお部屋でもいけそうです。
「なんでカフェ」と思われるかもしれませんが、これは脚部分がミッドセンチュリーの流れを継承しているからだと思います。
北欧のミッドセンチュリー時代に代表されるウエグナーも決して芸術家ではありませんでした。
一般的な汎用性を追及した無駄の無いデザインが機能美を生み現在も愛され続けているわけで、これはTONの生みの親であるトーネットの精神と同じなのです。
さて価格ですが、33,800円(税込み)もちろん高価なチェアですが価値はそれ以上にあると思います。

アームチェア400 ウォールナット
¥33,800
幅54×奥行58×高さ78(45)㎝
Made in Czech Republic


最後にアレックスは、manufacturability という言葉を使って締めていますが、これを「大量生産可能な」と訳せば(辞書にこの言葉は載っていないため)彼の言う目的、「デザイン、使い心地、実用性そして大量生産可能」と全てが満たされるチェアになるわけです。

座り心地のご説明は画像や文字では難しいため、是非NOCEにてその感触をお確かめいただければと思います。



  1. 2012/07/13(金) 15:07:06|
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2012.7.6 様々なパンを用いたパニーニ

今週は梅雨らしくジメジメとした日が続きました。
それでも去年に較べればまだ涼しい気がします。
明日は1年に1度、神様の罰で天の川を境に別れ別れになった織姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)の織姫がカササギ(鳥)が作る橋を渡り彦星(物語での名前は夏彦)に会いに行く日です。
雨が降ると会えず、その雨は2人の涙だと言われています。
明日は、Lover’s Dayです。
七夕の絡む週末のお天気ですがNOCEのある地域では、残念ながら土曜日は札幌を除いて雨や曇りになってしまうそうです。
日曜日は仙台を除いてくもりの地域もありますが恵まれそうです。
七夕の日は、なにもLoversのためだけではありません。
僕はまたワインのボトルを開ける理由で「織姫と彦星に乾杯!」と雨は雨なりに、晴れは晴れで2人に捧げようと思っています。

七夕のお出掛けはいかがでしょうか。
そしてその際には是非NOCEにお立ちよりいただければと全国スタッフ一同お客様の御来店をお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介はミッドセンチュリー系の革張りのソファです。
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革張りといっても内側に本革を使用し回りをPVCで覆うといったハーフレザー構造なので価格は押さえられていても、座った感触は「革ならでは」の高級感があります。

今年の広州の展示会で交渉したメーカーのひとつで、サイズの小さい革張りソファを探していたのでバイイングに至りました。
デザインはミッドセンチュリーで
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長めの脚と一体化するような薄いアームが特徴と言えます。
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この薄めのアームはソファ自体の横幅が狭くても座部に充分なクリアランスを確保できるという利点があります。

ただ、この手法はデザインの処理を間違えてしまうと華奢な印象になってしまいます。
このソファに華奢な印象が無いのは、座部の奥行きの深さ、アームの曲線、背もたれの角度などで側面からのアングルが物語っています。
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勿論、こう言ったデザインは機能にも寄与しています。
座部の奥行きと背もたれの角度はゆったりとした座り心地を提供し、
背もたれ上部まで伸びたアームは背もたれ自体と一体化し背もたれ全体の安定を構造的に支えています。
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インテリアからの観点では、カフェ系、シンプル、ナチュラル系が基本ですが、カラーをホワイトに選択すればモダンでもいけそうです。

素材は、「体が触れる内側には本革を使用し外側にはPVCを使う」と言った所謂ハーフレザー構造になっています。
ハーフレザーの利点は、まず価格が抑えられる事と「手入れがオールレザーと比較して楽」という事にあります。
そして座った感触は本革に違いないわけです。

機能面では背もたれのクッションがファスナーで取り付けてあるため、ずれにくく
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又、ファスナーから取り外す事もできます。
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掃除やお手入れの助けになりそうです。

カラーはブラウンと
ホワイトの2色となっています。
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さて価格ですが、54,800円(税込み)と本革使用にソファのデザインやパフォーマンスを考えれば高いとは言えないと思います。

YS1133-2ソファ 2人掛け
¥54,800
幅120×奥行77×高さ84(47)㎝
Made in China

革の感触は画像や文章では説明できません。
是非、実物をNOCE各店でお確かめいただけれと思います。


今週も先週に続きパニーニの研究をさせていただきます。
「真剣さ」が足りないと批判されてしまったので「真剣さ」を強調するために「ですます」調を改め、これより「である」調にチェンジさせていただきます。
尚、宣言させていただきますが僕はかなり真剣です。

前回の実験で、パニーニ専用パンでパニーニを作ると「普通のパニーニになってしまう」という結果が得られたため違うパンを使用し再度実験を試みる事にした。
「下北沢で買える様々なパンによるパニーニ」という命題の元に我々はスーパー、横文字系ベーカリー(デンマークの童話作家の名前が付いたチェーン系のカテゴリー)縦文字系個人経営によるベーカリー(カレーパンなどの惣菜パンがメインで最近流行の石ガマを使った高級ベーカリーとは異なり昭和の香りがするパン屋。屋号にはXX屋、XX堂、XXベーカリー、またはフランス語をひらがなで表記する店が多い)そして、コンビニの「Lチキ+専用バンズ」
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などを材料として購入してみた。

選択する時の観点であるが、パンにある程度の厚みと柔らかさを求めた事である。
なぜならば、グリラーでプレスした時に硬質であれば上手く圧縮されず、一方薄いと圧縮され過ぎてフィリング(中の具材)がはみ出してしまうからである。
本日の実験に使用する具材は「オーストラリア産モッツァレラチーズ」に生ハム、加熱処理されたロースハム、チーズは前回シュレッド(細かくする)しなかったため今回はシュレッドした。
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そしてスーパーで購入した「テリチキ」と「ポテサラ」である。
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ここに写っているパンは、スーパーで購入した兵庫県の県庁所在地を屋号に持つ大手パン製造会社の「ラクふわサンド」であるが、あらかじめフィリング用の切り込みが施されていて「サンドイッチ作るの、ラクちん」と女子に受けているらしい。
中のパン生地はふわふわとして、イングリッシュマフィンより柔らかい。
「ラクふわサンド」の名前に恥じない一品だが、これをプレスしてパニーニにすると「ふわふわ」ではなくただの「ラクサンド」になってしまうのかは結果次第といえる。
更に、詳細なデータを得るために我々は、ライトブルーのコンビニでフライドチキンと専用バンズを購入した。
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このチキンはチーズ入りであるが、プレスを加えチーズが溶けた後、どのように「Lチキ専用バーガーバンズに作用するか」の結果を得るためにあえて「チーズ入り」を選択した。
「Lチキをバーガーにして食べてもらいたくて作りました」という製造者の意志に反して「Lチキをバーガーにして食べてもらいたいものをパニーニしたくなりました」が我々の実験課題である。
尚、実験者はこれを「ファミチキ」と呼んでいるが正しくは「Lチキ」である。
「ファミチキ」と「Lチキ」の差異がどのように専用バンズに影響するかの実験は趣旨を大きく逸脱するため避けた。
又、「Lチキ」を展開するそのコンビニにある「からあげくん」の名称に関する由来は「オスの鶏を使用しているから」という素朴な疑問も無視するべきである。

これは横文字系ベーカリーの「胚芽入り酵母発酵」のパンである。
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これを4等分した後、フィリングしてプレスするわけだが、このパンをノミネートさせた主な理由は、
パンの周りが柔らかく、肉厚であった事による。
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因みにフィリングは生ハムとモッツァレラである。

最後のパンの説明は縦文字ベーカリーの「お食事ぱん」であるが、よくこの手のベーカリーに存在する「ハイジの白パン」という「白パン」に若干焦げ目を加えたものではないかと推測される。
ハイジの白パンの由来だが、物語「アルプスの少女ハイジ」第25話に登場するものである。
山から降りて大富豪の家に奉公に出されたハイジはそこで出される柔らかい白いパンに驚かされる。
山にいるペーター少年の祖母は歯が悪く、いつも硬い「黒パン」を苦労して食べているのを思い出し、「いつか食べさせてあげよう」と出された白パンを押入れに隠していたが女中のロッテンマイヤーに見つかり取り上げられてしまう。
この大富豪の娘クララが「帰る時に持たせてあげるから」と慰めるが「少女クララに何ができるの!」と泣き止まなかった。
不条理を背景にしたシュールな1場面と言えよう。
この貴重な白パンにフィリングしてプレスを加えるわけだが、我々はクララやハイジの善意を尊重しなければならない。

全てのパンにフィリングが完了した。
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我々はそれぞれのパンにプレスを加えパニーニを作り始めた。
潰れていくLチキバーガーとハイジ。
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プレスが完了すると、プレート上には無駄に潰れ過ぎた無残なLチキバーガーが残った。
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これで「Lチキ」製造者の意志通りに「Lチキバーガーにして食べてもらいたくて作りました」が優先されるべきで「プレスして無理にパニーニにすべきではない」という実験結果を導きだす事が出来た。
実験には犠牲が付き物である。
最良の結果は数多くの犠牲者の上に成り立っているという事を我々は、忘れてはならない。
潰されたLチキは実験者が食した。
現在、研究所で「潰されたLチキの碑」の設置を検討中である。

一方、ハイジはよく健闘した。
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プレスされても形が大きく崩れず中まで熱が通っていた。
ただ、テリチキなどの和惣菜が合う一方、生ハムやチーズとの相性があまりよくないという事がわかった。
これは「ラクふわ」のプレス後であるが、懸念されていたプレス後の「ふわ感の消滅」は見られなかった。
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これは、見方を変えれば「プレスする事にあまり意味がない」という実証でもあり、本来の「ラク」という見地からすればプレスという別の作業が追加されるため矛盾が生じ「ラクふわ」もパニーニにするよりも「そのままやっちゃった」方が女子の人気は落ちないだろう。
最後に胚芽入り酵母パンであるが、肉が厚すぎ中まで熱を通させるべく5分プレスするが周りが焦げ過ぎて全体のバランスが悪くなるという結論であった。
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考察

今回の実験で導き出された結果であるが、「ハイジの白パンと和風惣菜の相性がいい」という事である。
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実験者もドイツにはかなりの回数で渡航したが、未だにドイツで「ハイジの白パン」なるものを見た事がない。
もともと「ハイジのパン」のようにふわふわの柔らかいパンも見たことがない。
ハイジの白パンは、中心に切り込みを入れるドイツの最も一般的なパン「プレートヒェン」と「柔らかくて白いパン」というハイジの物語の一編を想像し融合させ創作した縦文字系ベーカリーが起源ではないかと推測する。
つまり、「ハイジの白パン」はクリームパンやあんパンにカテゴライズされる和製洋パンのひとつではないだろうか。
だがしかし、イタリア北部のアルプスに近い地域にはこれによく似た「パーネ」があり食感も柔らかく白い。
これは正にパニーニのパンと酷似している。
勿論、パーネは生ハムとチーズとの相性は抜群であるがハイジは否定的である。
これは、ハイジが日本人の食性に合わせながら誕生したものであり、パーネはイタリアそのものである事に起因しているが、最もパーネはオリーブオイルを使用しハイジはバターやミルクを使用している事に大きな差がある。
共通点は2次発酵をかけないことであるが、ドイツやイタリアのパンがアルプスを通じて日本でハイジというひとつの和製パンを生み出した事に違いないだろう。
実験者は和製食材をイタリアンパスタにアレンジした和製パスタを許さない。
「おろしポン酢納豆すぱげってぃ」など消滅するべきだと考えていたが、ハイジとテリチキの相性に驚愕を覚え、まさか自分が「おろしポン酢納豆すぱげってぃ」になってしまうとは想像の範囲を遥かに越えていた。

実験は続く。
  1. 2012/07/06(金) 14:20:22|
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