NOCEの家具バイヤーズブログ 2010年6月18日 「おうちカフェ」ってなんだ? 最終回
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2010年6月18日 「おうちカフェ」ってなんだ? 最終回

今週の商品のご紹介は、
僕が今年の4月2日の「中国出張2」で取り上げたソファです。
カフェ系の王道と言えるソファですが、
シンプルなインテリアでも充分使えます。

まず全体的なデザインですが、一言で言うと「レトロ」そのものです。
背もたれと座面にステッチが入っていて
ミッドセンチュリーを強調しています。
また、アームの上部にアールがあり、
北欧デザイナーズの雰囲気も持っています。
この2つの要素がバランスよくミックスされ
感度のいいレトロなソファに仕上がっています。
脚部にダークブラウンでよく調和しています。

本体のカラーですが、このダークグリーン1色です。
このソファにはやはりこの色しか似合いません。

0618HY0251.jpg HY0251ソファ 3人掛け ダークグリーン
¥23,800

幅148×奥行75×高さ70(36)cm
Made in China
※部分組立

さて価格ですが、1シーター19,800円、2シーター23,800円と
驚きのNOCEプライスです。
サイズは両者ともやや小ぶりですが、
存在感がそれを補ってしまいます。
ウォールナット色との相性は抜群で、
ローテーブルなどをウォールナット色できめれば、
それだけで「おうちカフェ」ができます。
またダイニングとあわせてもOKで
ソファの予算が小さい分選択に幅ができます。
例えば、ローテーブルを先週ご紹介させていただいた
BF5885 (ライトパープル)に2シーター。
ここまでで25,780円と30,000円でおつりがかなりきます。
おつりで肉と惣菜とワインが充分楽しめます。
ここに曲木189チェア を2脚に
ダイニングテーブルBF6126 で54,340円です。
ここまでそろえればもう、「おうち」はカフェになります。

週末は、この雰囲気をNOCE各店で実際ご覧いただければと思います。


(先週からの続き)

もし、この「おうちカフェってなんだ?」を
最初からお読みいただいていらっしゃる方がおりましたら、
「すみません」いたずらに伸ばしてしまいました。
ここまで読んでいただいたことに深く感謝申し上げます。
理由としては、この話が終わるころに
衝撃の商品が入荷する予定だったからです。
メーカーの都合で納期が伸びてしまい、
もしターゲットをそこに合わせるならば、
「おうちカフェってなんだ?10」までやらなければなりません。
限界超えます。
商品入荷のその時は、また違う角度で考えて見ます。
残念!

現在のカフェの原型ともいえる店が、目黒川や代官山、
下北沢に出来始め第一次カフェブームが到来しました。
2000年位から始まり、カフェブームは全国に波及していきます。
インテリアは、「カxxx60」または、イームズのチェア、
そしてソファ席と、ゆるい感じの雰囲気が主流でした。
環境問題、無農薬野菜、健康志向とともに
「カフェ」ではコーヒーだけではなく食事、
所謂「カフェご飯」というものも大切な要素ともなりました。
ロハス、スローフードなどというキーワードともに、
従来のヨーロッパやイタメシ志向から玄米を主食とした
「和」の素材を活かすメニューが主流となりました。
当然、器は和食器と洋食器のフュージョンが多く、
ランチョンマットに箸というスタイルがこのカフェの新しいスタイルでした。
ソファでご飯が一般化したのもこの時期だったかもしれません。
このブームは欧米の健康志向ブームによる「すしバー」日本食ブーム、
またインテリアでは、空前の「ZENスタイル」(アッシュ材に
WENGEカラーという濃いダークブラウンの家具に、
シートハイの低いソファ、FUTONと言われるロータイプのベッドと
畳で生活する日本の習慣をアレンジしたスタイル。
ZENは当然「禅」からの派生)による影響もありましたが、
日本人の西洋化一辺倒から和回帰への現象だったともいえます。
カフェミュージックと呼ばれるボサノヴァや日本のオレンジペコー、
アン・サリー、といったナチュラル志向の曲が
カフェをやわらかな時間に導いていきます。
前回書いたように一方、表参道から、
オープンカフェは次々と姿を消していったわけです。

ただ、西洋文化はこのままでは終わりません。
1996年に銀座に出店したアメリカ、シアトルからやって来た
「緑の黒船」は着実に根をおろしていったのです。
セルフのコーヒーショップでありながら、雰囲気がよく
コーヒーもまずまずと徐々に全国に浸透していきました。
1999年ちょうどカフェブームが走り出した頃、
このセルフのカフェは全国に52店舗でした。
キャラメルマキアートでした。
ところが、2000年には117店舗、2001年には227店舗、
2002年には345店舗と驚異的に拡がったのです。
しかもこの2002年には、抹茶とクリームを融合させた
子供にまで人気のある商品がリリースされました。
インテリアは、アメリカのラウンジ系で居心地がよく、
音楽は4ビートジャズ、ラウンジ系からボサノヴァと
今までのセルフカフェの常識を塗り替えました。
ライブをやるところもありました。
この流れは最早止められません。
「スxx現象」と呼ばれ地方都市がこのカフェの出店とともに
レヴェルが上がっていきました。
このカフェがない都市は「田舎」というレッテルを貼られました。
この流れに危機感を覚えた大手セルフコーヒーチェーンや
老舗系大手喫茶チェーンが次々に類似したカフェをオープンさせました。
イタリアからエスプレッソとともに参入してきたカフェもありました。
「エクセルxxxx」「Velxxx」などオープンのたびにメディアに登場し、
セルフのカフェはもはや「カフェ」の代名詞となりました。
カフェといえば、「スxx」でロハス系のカフェは
すっかり影がうすくなってしまいました。

折りしも「金融工学」の時代で勝ち組、負け組と言われたころです。
ニューヨークです。
MBAが最高の資格でした。
駅前に英語留学をし、「TOExx」で高得点を目指しました。
スキルワーカーを目指し、資格を取りました。
バブル後、一向に生活が変わらない中でとにかく上を目指した時代でした。

そこに2008年9月「リーマンブラザース」という
アメリカの老舗大手金融機関が破綻した事を契機に
世界に不況の嵐が吹き始めました。
日本ももちろんその影響を受け全体的に不況色が濃くなりました。
この中で人々はただ安価なものを求める方向に流れ出しました。
大手ハンバーガーチェーンでは
100円でまずまずのコーヒーをサービスし始めました。
勝ち組という言葉は「ひとり勝ち」という言葉に置き換えられました。
上昇志向には「空しさ」が残りました。
英会話教室が駅前から少しずつ減っていきました。

去年の後半から、少しずつ個性的なカフェが増えています。
不況の中、職業として独立してカフェをオープンする
個人オーナーが増えたからです。
さすがに、この時期に開業するだけあって個性的であり、凝っています。
古い民家を改造したり、倉庫を改造したりと
「いかに小資金でいい店を作るか」と、
このアイデアがいい意味で刺激し合ってさらに「いい店」が増えました。
基本的なスタイルは、第一次カフェブームと変わっていませんが、
数と個性的な面では当時を凌いでいます。
これが今、第二次カフェブームと言われている由縁なのでしょうか。
また、代官山、目黒川といったコアな場所を選ばないのも
特徴かもしれません。

今の時代もあと10年もすれば、
「こんな時代だった」と評価される時が来ます。
今の時代を今語るのは難しいのですが、
今はちょうどバブル崩壊後に似ている気がします。
リーマン後に行き先を見失ってしまい、
また心の時代を静かに求め始めているのかもしれません。

今の日本の「カフェ」は、その歴史をひも解くと
「学生街の喫茶店」から派生していると思います。
そして「おうちカフェ」はその延長線上にあるのです。
カフェに求めるものはなんでしょう。
居心地のいい空間、音楽、食事、(お酒、僕の場合)でしょうか。
「おうちカフェ」とは個人それぞれの空想の
「うちなる居心地のいいカフェ」を具体化(自分の部屋を作る)する事
だとおもいます。

「ソファやテーブルを探し、部屋を飾る小物を探し、食器を探し、
その部屋に合う音楽を探し、食事やお酒を探し、
たまに気のあった人たちと集い、語る」とそれは、
最高なカフェに「おうち」がなるわけです。
そしてこれが文化的空間となり、「学生街の喫茶店」を通り越し、
パリのサンジェルマンデプレに集った文化人の時代に戻るのかもしれません。

そこには、カフェで物憂く少し調律のくるった古いピアノで
カフェミュージックの原点「ジムノペティ」を奏でる
エリック・サティがいるようです。

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  1. 2010/06/18(金) 03:32:22|
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