NOCEの家具バイヤーズブログ 2011年2月10日 2011年ドイツ出張(ケルン国際家具見本市)3

NOCEのバイヤーズブログ

2011年2月10日 2011年ドイツ出張(ケルン国際家具見本市)3

今週はわりと穏やかな日が続いていたのですが、
せっかくの3連休は雪のところが多くなりそうです。
「雪でも見に行こう」と計画していたのですがその必要はなさそうです。
東京でも明日の夜には白銀の世界が見られるかもしれないからです。
雪の多い地方の方には不謹慎な話ですが、少しワクワクしています。
日曜日は東京、名古屋、大阪、広島と晴れるそうです。
残念ながら、NOCEのある他の所は、
3連休あまり天気に恵まれないそうです。
雪の中サクサクと歩くのもまた情緒があっていいものです。
(あくまでも個人的主観です)
もし、街にお出かけのご予定があれば、
街に降る雪を堪能する事ができるかもしれません。
そしてその際には、お足元にくれぐれも気をつけ
また暖かくしてお出かけいただき、
是非NOCEもご覧いただければと
全国NOCEスタッフ一同お客様のご来店をお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介は、
素材とデザインのバランスがうまく調和したチェアのご紹介です。

0210KELLY1.jpg KELLYダイニングチェア
¥16,800
幅48×奥行52×高さ89(46)cm
Made in China

デザインは、北欧系を基本にしています。
前脚と後脚を「逆Uの字型」にして一体化させたパーツを
左右に置いてそれぞれを結合させフレームを作っています。
そのフレームの上に座面と背もたれがまた「L字型」に一体化したものを
のせて最終的なチェア本体を構成しています。
ミッドセンチュリー系チェアでよくあるもので
日本でも数多くこの系統のチェアがリリースされました。

特徴は、座面のワイドが広くとってあるため
座り心地がいいばかりでなく、
前から見たシルエットが美しいものとなっています。
この座面の広さが高級感も演出しているのです。
どうしてもクリアランスの都合上、
座面が小さくなるパターンが多いのですが
ビジュアル的にも座り心地の面でも
広い方がチェアにとっては良いような気がします。
但し、線を意識させる繊細なデザインは別ですが。

次に素材ですが、フレームには贅沢にオークを使用しています。
このオーク材につや消しのステインを施してあるので
高級感と柔らかさを感じさせてくれます。
ファブリックは1色のみですが、
このチェアによくマッチするように選択いたしました。
色はダークブラウンとブラウン、ベージュの折柄で
このチェアのクオリティを上げる事に寄与しています。

全体的に存在感のあるチェアですが
オーク材とファブリックのカラーにより、
攻撃的な面をカバーして柔らかな雰囲気を出していますので、
カフェ系、シンプル系と割と柔軟に対応できそうです。
特にウォールナット系テーブルとの相性が良さそうです。

さて価格ですが、16,800円となっておりやや高めですが、
このクオリティと素材から考えれば決して高いとは言えないでしょう。
実はこの価格の実現には偶然性もありました。
このチェアの工場に他に気に入ったテーブルやチェアが無いため
単品買いするしかありませんでした。
またファブリックもロット上、単色指定のみで
結果的に「コンテナ丸々このチェアだけ」になりましたが
それが逆にスケールメリットを生み
今回の安値を付けることができたというわけです。

写真とキャプションだけでご案内するには限界がありますので
是非NOCE各店で実物をお試しいただければと思います。



(先週の続き)

さてこれからどのように歩くかと模索している時、
今年初めてラインナップされた「リビングキッチン」という
パビリオンも後学のために見る事にしました。
今まで無かったジャンルなので
「何か拾える物はないのか」という感じでした。
それにしても年々参加者が減少し、
11あるパビリオン全てが家具で埋められる事は困難なのでしょうか。

リビングキッチンのパビリオンは2つもありました。
この他にホームファニシングがひとつとベッドがひとつ、
キッチンがひとつと純粋に僕が見たいパビリオンは
これらを差し引くと6個だけという事になってしまいました。

その昔、花盛りだった頃イタリアのメーカーだけでも
パビリオン3個以上あったような気がします。
そして全てのブースが「家具」でした。
モダン、クラシック、シンプルと
世界各国からメーカーが秀逸な商品を
「これでもか」と展示していました。
これは、ミラノパリ、バーミンガム、ブラッセル、バルセロナ、
バレンシア、マドリッド、コペンハーゲン、ウディーネ、
リスボン、ポズナン、
当時はどこでも見られた家具に対する熱気でした。
ミラノサローネが今の形になる最後の時、
バレンシアからきたスペイン人バイヤーとミラノの家具見本市で
「照明器具のパビリオンが増えてつまらないよ」と話したところ
(照明器具のバイヤーさんすみません。)
彼も「その通り!」と同意していました。
小さくても家具だけでやって欲しいというのが望みです。

ミックスフライにすると
ひとつひとつの良さがわからなくなるような気がするからです。
たまには、全部タルタルソースじゃなくて
「白身魚のフライ」をウスターソースで食べたい時もあります。
その時、にじんでとなりの「かにクリームコロッケ」を汚染したら
誰が責任取れるのでしょうか。
「海老フライ」に責任はありません。

すみません。わけがわからなくなってきたので
リビングキッチンのパビリオンに行く事にします。

リビングキッチンのパビリオンは
「昔のケルン」のように混んでいました。
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リビングキッチンとは簡単に言えば、「LK」のことです。
日本の住宅事情もこの略称を考えれば説明できるわけです。
最初、キッチンと部屋は別でした。
キッチンの他に2つ部屋があれば2Kで、
3つあれは3Kというわけです。
その後、欧米に倣いダイニングルームが出来て
これとキッチンが一体化した
「ダイニングキッチンルーム」が出来たわけです。
(ここでダイニングチェアとダイニングテーブル
いわゆる「ダイニングセット」が爆発的に売れたわけです。)
1960年代半ばの団地がよく出来た時代です。
多摩ニュータウン等はその典型で庶民の憧れでした。
2DK、3DKの時代です。
ダイニングキッチンで食事をした後、別の部屋でくつろぐといった形で
これがリビングルームの始まりでした。
当時は、殆ど畳の部屋が多く夏は座卓、冬はコタツでした。

そしてこのくつろぎの部屋は、畳の上にじゅうたんを敷いて
ソファとサイドボードを置いてリビングルームへと変化していきます。
そこに登場したのがLDKつまりリビング、ダイニング、キッチンを
一体化させたものなのです。
2LDK、3LDKです。
その後LDKは広くなっていき大きなソファ、ダイニングテーブルに
薄型パネルTVと対面キッチンという
タワーマンションにあるスタイルとなりました。

そこでLKです。
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リビングとキッチンがダイニングルームを通り越して存在するわけです。
0210-3.jpg ダイニングテーブルとシンク(流し台)と
IH(電磁調理器)が一体化するのです。
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それも全てがよくデザインされていて未来の部屋のようでした。
ダイニングテーブルの上にIHかァ。
確かに見ているうちに
料理好きの僕としては憧れに変わってきそうでした。
いけないと思いつつけっこう見てしまいました。
黒いガラス上のIH。
その横に液晶パネルから見えるレシピ。
整然と置かれたワインセラー、フリーザー。
デザインされたシンク。

ここはポルシェデザインのリビングキッチン。
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PORSCHEのロゴと跳ね馬のエンブレムが付いていました。
ここで揃えたらGT3より高くなるのでしょうか。
他にボッシュからも出展があり、
この分野はまだこれからで
「ピニンファリーナによるフェラーリのキッチン」もありそうです。

こちらはオールステンレス製。
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「サルーディーニャ産からすみ」のパスタでもいかがですか。
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さて今晩は
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パーティーでもしますか?
0210-9.jpg これから部屋自体のあり方が変わっていくのでしょうか。
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通路を歩いていると
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綺麗な会場用のフレンチがありました。
0210-12.jpg ここは少し頭を冷やそうとセルフのレストランに向かいます。
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あまりフレンチという気分になれません。

外には少し湿った雲がありました。
0210-13.jpg ふー。リビングキッチンかァ。
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どうする?
0210-15.jpg トレーにサラダとクロワッサンを取り、
カップを取ってドイツだけにWMFのコーヒーマシンで
コーヒーを入れると「プシュー」という諸行無常の音が響き渡りました。
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トレーを持って
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席について、10分で終え
0210-18.jpg また残りのパビリオンに向け歩きだしました。
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雲は無くなっていました。
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レトロな家具達は今でもインスパイアーを与えているのでしょうか。
0210-21.jpg 0210-21-3.jpg



















全てを見終わって外に出ると
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遅い午後の光が
0210-23.jpg ゆっくりと暮れかけ、
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大聖堂のシルエットを残していきました。 0210-25.jpg
















赤い電車に乗って空港駅に戻ってきました。
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空港駅からホテルに迎えの車を頼むために電話をかけたのですが
あり得ない事ですが、留守電になっています。
近くにいたビジネスマンの彼も宿泊者らしく
ケータイで連絡していましたが同じようで肩をすくめていました。
僕が「ホテルまで歩いても10分位だから」と言って
「歩こう」ということになりました。
2人で歩きながら「どこからきた?」で始まると
彼はイタリア北部からメッセに来た営業マンとの事でした。
イタリア北部でメッセという事は当然家具関係者と思ったら
「デロンギ」に勤めていて
「クライアントが出展しているから」という理由でした。
デロンギといえば今はもうない代官山のショールームと
リストランテを思い出しました。
「日本に来た事はある?」と聞くと
「同僚がデロンギのリストランテをすごく誉めていたよ」と。
そして「日本は僕らの世代はあこがれで、
街は綺麗だしデザインされた近代建築の宝庫で
人々はとても優しくていい人ばかり。
ただ物価がたかくて僕にはまだいけないよ。
一度そのリストランテいきたかったなァ」でした。
僕はそのリストランテでの食事を思い出しました。
席にはとても上品そうな初老のご夫婦と多分娘さんのご夫婦。
そして素敵なカップルと10人くらいのアメリカ人のパーティー。
次々と空くワイン、スプマンテ。

多分このイタリア人
「日本中全てが代官山みたいだと思っている」と思いました。
優しくてみんなオシャレで街は綺麗で英語は全員話せるし。
こんな空港の駅で立ち話をしても
「デロンギのリストランテを知っている人に会うなんて」と
感動していました。
複雑な気持ちでも彼の夢を壊さずに
「デロンギのコーヒーマシンとオーブンは最高。」といって
ホテルのフロントで別れました。

その晩は、ホテルのレストランでビーフストロガノフ風シチューと
ジャガイモのガレットと水でお茶もアルコールも抜きで
すぐに部屋に戻りベッドに倒れこむように寝てしまいました。
時計は8時でした。

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  1. 2011/02/10(木) 03:31:40|
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