NOCEの家具バイヤーズブログ 2011年3月11日 なごり雪

NOCEのバイヤーズブログ

2011年3月11日 なごり雪

今週は、表題の通り週の初めに
「なごり雪」が降り先週に引き続き寒い日が目立ちました。
週末は、NOCEのある地域では札幌を除いてほぼ天気に恵まれるそうです。
特に日曜日は暖かくなりそうなので
お出かけにはピッタリになりそうなので街に出てみてはいかがでしょうか。
その際は是非NOCEをご覧いただければと
お客様のご来店を全国スタッフ一同心からお待ち申し上げております。

今週の新商品のご紹介はどことなく懐かしい香りのする
ショーケースです。

まず、T00012から。

0311T0012BR.jpg T00012グラスキャビネット ブラウン
¥98,000

幅114×奥行50×高さ103cm
Made in China
※部分組立(ガラス板設置)

デザインはまさにレトロそのもので、1960年代のパン屋、
または菓子店などを連想させるものがあります。
現在は、雑貨店やアパレルの小物展示、
アクセサリー店などの飾り棚として見ることができます。
デザインの特徴としては、前面のガラス部分を斜めに切ることにより
中にある2段目、3段目の物がよく見えるようになっています。

前後、サイド、上部、棚まで全てガラスでできていて
まさにショーケースそのものと言った感じです。
このガラスと木のコンビネーションが絶妙でプロユースのみならず、
一般のお部屋でも充分インテリアとして威力を発揮します。

スタイル的には、カフェ系ですがこの家具の存在感から
モダンでも十分使えそうです。
レトロなグラスや陶器製の食器、箸やカトラリー、
デザインされたスパイススプリンクラー(調味料入れ)などが
似合いそうですが、
お気に入りのシャツをたたんで収納してもいいと思います。

このキャビネットは、ショーケースだけに
開閉は後ろについている引き戸です。
これが本格的でたまりません。
予算に関係なければ2つならべてカウンター代わりに
部屋の間仕切りにも使えそうです。
漆くいの壁、使い込んだフローリングに裸電球、
想像しただけでも微笑みがでてしまいます。

そして素材は、パイン材にガラスというシンプルなものになっています。
色はホワイトと「ウォールナットステイン」の2色になっています。

価格は98,000円と高く感じますが、
まずあまり見かけない商品で
ほぼ特注である事を考慮すれば決して高くありません。


次はT00061です。

0311T00061BR.jpg T00061グラスキャビネット ブラウン
¥98,000

幅120×奥行45×高さ103cm
Made in China
※部分組立(ガラス板設置)

これは先程ご紹介させていただいたモデルの前面の傾斜をとって
垂直にして、前脚をハの字に変えたものです。
この結果よりレトロ感が増して、アンティークジュエリーや
ヴィンテージのウォッチ、アンティーク小物、ブリキのおもちゃなどが
似合いそうなデザインになりました。

用途やフィーリングはT00012とあまり変わりませんが、
より「レトロ」感が強調される分だけカフェ系の色が濃くなります。
そしてよりシンプルな形となったので中の物が映えるかもしれません。

これも後ろ側に引き戸が付いているので
壁に着けて使用する事はできませんが、間仕切りには最適といえます。
そんな贅沢な部屋はそうそうないとは思いますが、
これを2台つけないで1台ずつ独立させて置いて
中身をテーマに分けてディスプレーするのはいかがでしょうか。
また、単体でもダイニングテーブルとソファの間仕切りに使えます。
いずれにしてもショーケースなので中に入れるものが重要だと思います。

素材も価格もT00012と同じで、98,000円です。

今日ご紹介させていただいたショーケースは
どちらもアンティークで色の付いたなものが似合いそうです。
食器も白ではなく、古伊万里の藍染め系の食器、
色の付いたレトロなブリキの缶、ファイヤーキングの食器、
江戸切子やビードロからヴィンテージのGパン、観葉植物、
ポテトチップ(なるべくレトロなパッケージ)チキンラーメンまで
全部ディスプレーしても違和感がありません。
自分の趣味の世界に没頭できるというわけです。

また、ホームパーティの時は、「カフェごっこ」が楽しめます。
裸電球の下でカフェミュージックでも流せば
気分は完璧「カフェタイム」にスリップします。

実際の雰囲気や質感を写真だけで表現するのは難しいので
是非NOCE各店(在庫のない店もございます。)で
実物をお確かめいただければと思います。



先日、雪の降る日に「雪の北アルプスに1泊旅行」でもと思ったのですが、
予算も時間もないので「行ったつもり」で
雪の「イタリアンリストランテ」へと旅立ちました。

その日は、2月の終りだというのに
東京でもめずらしく雪が降っていた。
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東京の雪は、アルプスの雪と違い水分が多く含まれ
あまり積もることはないという。
0311-2.jpg 私は松本に出かけるため、
自宅から成城学園の並木道を駅に向かい歩いていた。
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粒の大きい雪が傘の上に音をたてて当たる。
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どんよりとした空から見慣れた街に白い雪が落ちる様を見ていると
「東京も捨てたもんじゃない」と思う。
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駅の階段をのぼり
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ホームで電車を待つ。
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朝のラッシュアワーしか知らない私には、
静かな線路に降る雪はとても新鮮だ。
0311-8.jpg 電車が来た。


















各駅停車だ。
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いつもは先を争い、少しでも早く目的地に着くべく急行に乗るのだが、
たまに取れた休暇である。

新宿からの特急にはまだ時間がある。
少し躊躇した後、閉まりそうな扉から飛び乗った。
0311-11.jpg 代々木上原を通過する頃、
雪は本格的になり僅かだが地面を白く換えていた。
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私は車窓を過ぎる東京の雪と冬を見ていた。

新宿で「特急あずさ」松本行の乗車券と特急券を買う。
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いつもの出張ならば私の研究室の新米医師が
インターネットでさっさと買ってくれるのだが、
今日は自分で買わなければならない。

自動券売機っていうやつは実にやっかいだ。
生意気に慣れない私に命令してくる。
しかも何度も確認してくる。
まごついているとコートと髪を濡らした若い女性が
「お困りのようですね」と微笑みながら声をかけてきた。
「なれないものでね」と答えると「どちらまで」と返される。
彼女は自動券売機とあたかも会話するように
流暢に操作しあっという間に「特急あずさ」の券を私に手渡した。
私は、礼を告げて
「いいえ」と立ち去ろうとする彼女に傘がない事に気付いた。

「私はもう使わないと思うので」とお礼に傘を差し出すと、
「いいのでしょうか」と少しためらいながら受け取ると軽く会釈をして
雪の新宿南口に消えていった。
0311-14.jpg さっき私の傘の上で響いていた雪の音が今は彼女の上で響いている。
そして私の手には松本行のあずさの切符が残った。
お互いに必要なものを交換しただけである。
僅かなぬくもりを添えて。

ホームに降りて
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特急あずさ松本行に乗り
0311-16.jpg 席についた。
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スキーにでも行くのだろうか。
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大勢の若者たちの会話が明日のパウダースノーを期待し車内を舞う。

間もなくあずさは、松本に向け
0311-19.jpg 動きだした。
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売店で買ったあたたかなお茶がいつもよりうまい。
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薄い雪化粧の東京をあずさが疾走していく。
0311-22.jpg 昨日の学術会フォーラムでの学生との熱いディベートのせいか、
車内の若い声が子守唄に変わるのに時間はかからなかった。
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松本を告げるアナウンスで目覚めると、
3時間がわずか30分のように感じられた。
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そしてあたりは、
0311-25.jpg すっかり銀世界だった。
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雪の中を走るあずさは、
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速度を落とし終点松本に着いた。
0311-28.jpg エスカレーターを降り
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タクシーに乗る。
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街に雪がない事に驚いている私に
0311-31.jpg 「最近はヒートなんとか現象で山で降っても街中では降らない」のだと
運転手は言う。

大学に向かう坂の途中に目的のリストランテがある。
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ウエイティングルームで程なく友人と合流し












チーフマネージャーにメインダイニングへとエスコートされ、
0311-34.jpg 雪の見える回廊を抜けて
私たちは席に着いた。
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窓の外は雪である。
0311-36.jpg 本来見えるアルプスも今は吹雪の中であろうか。
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麓のリストランテが雪と共に暮れてゆく。
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再会のテーブルの向こうには松本の灯火があった。
0311-39.jpg 細かい雪が細い枝にまとわりついて花を咲かせていく。
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昔話も飽きた頃、
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私が今日、新宿であった出来事を話すと
「俺も最近車内で立っていると席を譲られる事が多くなった」と
友人が苦笑する。

スプマンテ、シャルドネ、ピノネロ、ネッビオーロ、サンジョベーゼと
3人で時間を忘れるほど飲んだ。
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最後にこのリストランテの「伝説のティラミス」を
グラッパと一緒にいただく。
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程よい甘さとエスプレッソの香りがグラッパと共に融けていく。

予定のない次の再会を約束し、私は駅に程近いホテルに帰った。

その晩、夢をみた。
入学したばかりの小学生である私は、
祖母に買ってもらった真新しい鞄をさげていた。
突然、雨が降りはじめ土砂降りに変わった。
私は鞄を濡らさないようにシャツで覆いながら雨宿りをする。
それでもシャツを貫通して雨は容赦なく鞄を濡らしていく。
濡れていく鞄を守りきれない無力さに私はむせび泣いた。
すると和服姿の祖母がそっと
「そんなに泣かなくてもいいでしょう」と傘を差しのべてくれた。

その傘は、私が新宿で、濡れていた若い女性に差し出した傘だった。

この話はフィクションですが、
実在するものと実体験から構成されています。

<実在しないもの>
成城学園に住む大学病院勤務の初老の医師、教授。
写真は成城ではなく下北沢。
昨日のフォーラムでのディベート。
本当は下北沢でのディープな飲み会。
新宿での傘にまつわるエピソード。まだ困ったことはない。
松本。本当はあずさで30分で到着する八王子。
懐かしい友人。僕の「雪の国」計画に賛同してくれたいつもの友人。
リストランテですが、松本ではなく八王子にあり、
伝説のティラミスも実在します。
駅に近いホテル。その晩は家に帰りました。
そして、「無いもの」の中に
あのティラミス後の僕の記憶も入れておきます。

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  1. 2011/03/11(金) 10:41:33|
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