NOCEの家具バイヤーズブログ 2013年11月1日 家具の価値

NOCEのバイヤーズブログ

2013年11月1日 家具の価値

今週は、秋らしくさわやかな日が続いています。
ただ、なんとなく例年の秋よりも湿った感じで春のような匂いが漂っています。
晴れの特異日である11月3日(日曜日)を含む3連休、NOCEのある地域のお天気ですが晴れる日は、札幌の土曜日、仙台の土日、関東の土日月、新潟の土曜日、名古屋の土月、大阪の土月、広島の土月、福岡の土月になるそうです。
あくまでも予報からですが、晴れの特異日に晴れるのは関東と仙台のみになるそうです。
まずまずのお出掛け日和になりそうです。
この時期は、本当にさわやかで外に居るだけで気持ちよくなります。
お出掛けの際には、是非NOCEにお立ち寄りいただければと全国スタッフ一同、お客様の御来店をお待ち申し上げております。

今週の商品のご紹介は、先週に引き続き北欧デザイナーの巨匠によるデザインをジェネリック生産したソファです。
1101-1.jpg

このソファに関してデザインを語るのはあまりにも僭越なので差し控えさせていただきたいと思います。
このソファはチェアと呼ばれる1人掛けがの方があまりにも有名です。
1949年デンマークで行われたエキシビションで発表されたものですが、当時オーソドックスなデザインが主流で斬新なこのデザインに関しては賛否両論でした。
その後、チェアは有名なキャビネットメーカーとのコラボにより78台が生産され、今でも、公邸や官庁で使われているそうです。
この時代に生産されたチェアは勿論、希少価値が高いため1脚200万を超える価格で取引されています。
一方、ソファはその時のエキシビションにサンプルとして出展されましたが商品化出来なかったようです。
そのサンプルは今でも博物館に展示されています。
さてこのソファですが、この春、広州で行われた展示会で買い付けたものです。
1101-2.jpg

恥ずかしながら、その時このソファの存在を知りませんでした。

ただ「出来の良さ」に感動してバイイングを決意したものです。
ミッドセンチュリーと呼ばれた1950年前後、北欧家具業界でも中国「明時代」(1368年~1644年)の家具の影響を多大に受けていました。
宋時代(960年~1279年)、中国では一般庶民の暮らしも「あぐらの生活」からイスに座る生活へと変化していきました。
その変化と同様に産業としてのイスは、技術的にも飛躍的に発展したのです。
チェアの歴史と言うとヨーロッパを連想しますが、広く一般的になったのはフランス革命(1789年)以降で庶民生活としてのチェアの歴史は中国の方が古いわけです。
北欧デザイナーの有名な「Yチェア」のデザインもモチーフは、明時代のチェアでした。
現在も、明時代の家具は、国内だけではなく「マンダリンスタイル」や「シノワズリー」として欧米でも根強い人気があり、製作所も無数にあります。
その多くは、一本ずつの手作業です。
フレームを横
1101-3.jpg

後ろ
1101-4.jpg

斜め前方から見ると上手に作ってあることがわかります。
1101-5.jpg

シートに使用している張り地の素材はPVCで、フレームの素材はアッシュの無垢材を使用してあります。
オリジナルと比較するとアームの所が少し違います。
価格は84,800円になります。
素材と手間を考えても安いわけですが、デザインを考慮すると少し「これでいいのか」と僕自身考えてしまいます。
RY903Aソファ
¥84,800
幅139×奥行74×高さ94(40)㎝

これはとても難しい問題で、「有名デザイナーのチェアやソファは永遠に庶民の手の届かない価格のままなのか」という事なのです。
これに対し、「デザインに対する付加価値はどうするのか」です。
秀逸なデザインに対してかかる費用はデザイナー本人の報酬と管理運営する組織、そして流通過程で発生するコストにかかり、価格は市場によって決まるわけです。
ここで何時も僕は疑問に思ってしまいます。
家具は芸術品ではなく、「使ってなんぼ」「売ってなんぼ」の生活工業製品のひとつではないかと。
まして、チェアなど4本の脚があって背もたれがあり、しかも過去数百年にわたる歴史があるわけで、だいたいどことなく似かよってしまうものです。
だからと言って、「なんでもかんでもコピーしてOKだ」とは思いません。
ここに正式なルールがあります。
それは、意匠権です。
「音楽の著作権」のデザインバージョンです。
どんなものでも意匠権が認められるものではありません。
特にチェアなど特徴が限定されているものは難しいわけです。
そして意匠権の期間は最長20年です。
このあたりが目安かとは思いますが、50年以上経ち既にそのデザイナーもこの世にいないのならば、「そのデザインの模倣はある程度許されても構わないのでは」と思います。
なぜならば、50年前にデザインした人も何かに影響されていたからです。
もし、ここで全て模倣してはダメと規制したら永遠に庶民にそのデザインは普及されなくなってしまうのです。
今回、ご紹介したソファも僕は決して安いと思っていません。
(あくまでも50万と比較してですが)
デザインの価値があるからその分高いわけです。
そのデザイン料は一体誰が享受するのでしょうか。

僕にはこの命題に明確な答えを出せないでいます。
スポンサーサイト
  1. 2013/11/01(金) 16:05:34|
  2. バイヤー&スタッフのブログ